ダイハツ「キャストスポーツSA-Ⅱ」スズキ「アルトターボRS」比較してみた

「キャストスポーツSA-Ⅱ」と「アルトターボRS」のスペック比較

先行発売された、「スタイル」「アクティバ」のキャストシリーズに続いて、満を持して最後に登場したのが、キャストシリーズのスポーティ部門を受け持つ「スポーツSA-Ⅱ」。

軽量スポーティモデルで、ハードな走りのイメージがある「アルトターボRS」。この2車を比べて、走りの性能を比較してみたいと思います。

まずは、カタログスッペクを比べてみたいと思います。

全長(mm)全幅(mm)全高(mm)室内
長さ(mm)幅(mm)高さ(mm)
キャストスポーツ3.3951.4751.6002.0051.3201.245
アルトターボRS3.3951.4751.5002.0401.2551.215

全長、全幅同じですが、全高は「キャストスポーツSA-Ⅱ」が高くなっています。

室内寸法は、長さが「アルトターボRS」が長く、幅、高さは「キャストスポーツSA-Ⅱ」が勝っています。

ホイールベース(mm)トレッド最低地上高(mm)車両重量(kg)
前(mm)後(mm)
キャストスポーツ2.4551.3051.295150850
アルトターボRS2.4601.2951.300155670

ホイールベースは、僅かながら「アルトターボRS」が長く、トレッドは、前が「キャストスポーツ」が、後ろは「アルトターボRS」が広くなっています。

最低地上高は、「キャストスポーツSA-Ⅱ」が低くなっています。

車両重量は、圧倒的に「アルトターボRS」が軽量に作られています。

エンジンタイヤ燃費スタビライザー
最高出力[kw(ps))/rpm最大トルク[N・m(kg・m)]/rpm
キャストスポーツ47(64)/6.40092(9.4)/3.200165/50R1624.8前後
アルトターボRS47(64)/6.00098(10.0)/3.000165/55R1525.6前後

エンジンの最高出力は、自主規制で同じになっていますが、発生回転域は「アルトターボRS」が低い回転域で発生させています。

最大トルクは、「アルトターボRS」が勝っており、尚且つ低い回転域で発生させています。

カタログ値から読み解くと、「アルトターボRS」のR06型ターボエンジンは、「キャストスポーツSA-Ⅱ」のKF型ターボエンジンより、パワーとトルクを早く発生させて、扱い易いエンジンと言えます。

タイヤサイズは、「キャストスポーツSA-Ⅱ」が、ワンサイズ大きく低扁平率タイヤを採用しています。

燃費性能は、「アルトターボRS」が勝っていますが、車両重量が重く、タイヤの設置面積も広い「キャストスポーツSA-Ⅱ」が、意外に健闘しています。

「キャストスポーツSA-Ⅱ」と「アルトターボRS」のスタイリング

丸い「キャストスポーツSA-Ⅱ」と、やや角張っている「アルトターボRS」。フロントウィンドガラスの面積が、車高の違いを良く表しています。

「キャストスポーツSA-Ⅱ」は、フロントドアとリアドアの長さは、ほぼ等しい長さになっていますが、「アルトターボRS」では、フロントドアが長くリアドアは短くなっています。フロントシート優先の設計であることが分かります。

リアスタイルも、「キャストスポーツSA-Ⅱ」と「アルトターボRS」の、リアウィンドガラス面積とバックドアの大きさで、車高の違いが分かります。

「キャストスポーツSA-Ⅱ」と「アルトターボRS」のインテリアを比べてみる

「キャストスポーツSA-Ⅱ」には、momo製のステアリングが装備され、メーターパネルの色は赤となっています。

「アルトターボRS」では、メータパネルの色は白となっており、ステアリングは本革仕様になっています。

メーターパネルは、メーター表示が大きい「キャストスポーツSA-Ⅱ」が見易くなっています。「アルトターボRS」は、タコメーター表示が小さく、メーター間が近すぎる感じです。

両車種ともパドルシフトを装備し、オートマチックトランスミションには、マニュアルモードが設定されスポーツ走行に対応しています。(「スポーツSA-Ⅱ」には、他のキャストシリーズに装備されるパワースイッチは装備されません)

パーキングブレーキは、「キャストスポーツSA-Ⅱ」では足踏み式になっており、「アルトターボRS」はセンターコンソールに配置され、手で操作するレバー式となっています。

パーキングブレーキを駆使してまで、速く走ろうとするなら「アルトターボRS」の、手で操作するレバー方式は必需です。

リアシートは、「キャストスポーツSA-Ⅱ」が「アルトターボRS」に比べて、余裕のある空間を作り出しています。「アルトターボRS」のリアシートに、大人2人が長時間乗るにはキツそうです。

カタログスペック値の差が、そのまま表れた室内寸法の印象です。

「キャストスポーツSA-Ⅱ」と「アルトターボRS」のエンジン&タイヤを比べてみる

「キャストスポーツSA-Ⅱ」の、KF型水冷直列3気筒横置き、12バルブDOHCインタークーラーターボエンジン。ボンネットフード裏には、インシュレーター (遮音材)が設置されます。

「アルトターボRS」の、R06型水冷直列3気筒横置き、12バルブDOHCインタークーラーターボエンジン。ボンネットフード裏には、インシュレーター (遮音材)の設置がありません。フード裏の塗装処理も荒い感じがします。

「キャストスポーツSA-Ⅱ」のタイヤサイズは、165/50R16でタイヤはヨコハマADVAN-A10が装着されます。

「アルトターボRS」のタイヤサイズは、165/55R15でタイヤはブリジストンポテンザRE050Aです。ホイールは切削加工で作られています。

コペンからの流用されたサスペンションと、50扁平タイヤで武装する「キャストスポーツSA-Ⅱ」・カヤバ製専用サスペンションと軽量ボディの「アルトターボRS」走りの差は

走りだしての両車種の印象ですが、「キャストスポーツSA-Ⅱ」はコペンからサスペンションを流用しており、他のキャストシーリズとは違う軽快な走りを提供しています。

コーナーでの走りも、50扁平率のタイヤと,サスペンションのマッチングは良くできており、コペンからのノウハウが活きています。

オートマチックミッションを、マニュアルモードに切り替えれば、気持ち良いスポーツ走行を楽しむことができます。乗り心地も、50扁平率のタイヤを履いてる車としては、悪くありません。

「アルトターボRS」は、軽量ボディによる速さを追及しています。フロントのフェンダーは樹脂製のパーツを使用するなど、少しでもボディを軽量化することに主眼をおいています。

そのため、インテリアの質感も質素で、速く走るためなら多少のものは、犠牲にしても構わないと言う割り切りが感じられます。

この軽量ボディへの拘りが、670kgと言う車両重量を実現させパワーウェイトレシオも10.46kg/PSと優れた値を実現させています。

(パワーウェイトレシオは数値が小さいほど加速性能が優れています。ちなみに「キャストスポーツSA-Ⅱ」のパワーウェイトレシオは13.28kg/PSです)

「アルトターボRS」は、軽量ボディの弱さを補うために、エンジンルームのストラットタワバーなどで、ボディ剛性を上げターボパワーに対応させています。

それに合せて足回りは、カヤバ製ショックアブソーバーの専用サスペンションで強化しています。

この結果「アルトターボRS」の走りは、軽量ボディ車の安っぽさが無く、安定しており安心してアクセルを踏み込んだ走りができます。

実際に両車種を乗り比べてみると、軽快感は「キャストスポーツSA-Ⅱ」と「アルトターボRS」ではそれ程の差は感じられませんが、軽量ボディの「アルトターボRS」は、コーナーからの立ち上がり加速では、「キャストスポーツSA-Ⅱ」を上回っています。

「キャストスポーツSA-Ⅱ」も、50扁平タイヤを装着し、コペンからの流用サスペンションで足回りをレベルアップさせていて、コーナリングスピード自体は、それ程変わらないと思えますが、「アルトターボRS」と比べると、車重によりコーナーでの立ち上がり加速は、やや重く感じます。

ワインディング道路で、同時に両車種を走らせとしたら、「キャストスポーツSA-Ⅱ」は、「アルトターボRS」の走りについて行くのは、苦しいと思われます。それが、登りの坂道となればなおさらキツイかもしれません。

但し、「アルトターボRS」の、軽快な走りを実現させるためには、AGSトランスミッションを使いこなす必要があります。

セミオートマッチクミションとも言えるAGSは、マニアックな操作性で、普通のオートマチックミッションのように簡単には扱えません。

坂道発進でも、ヒルサポートのようなアシストは無く、マニュアルミッション車のように、ブレーキを放すと後ろへ下がるので注意が必要です。

「キャストスポーツSA-Ⅱ」のSレンジマニュアルモードは、特別な慣れは必要なくプログラムの範囲内であれば、気持ちよくシフトアップ、ダウンができ、誰にでも扱い易いオートマチックミッションになっています。

ステアリングの反応は、両車種とも穏やかな反応で、車の性格を考えれば、もう少しクイックなセッティングが欲しいところです。

室内の静粛性は、低速域ではさほど変わらないと思えますが、「アルトターボRS」のR06型エンジンは、高回転まで回すと騒がしくなり、ボンネットフードに、遮音材が無いことも加わってかなりの音が室内に響きます。

「キャストスポーツSA-Ⅱ」と「アルトターボRS」はどう選ぶか

「キャストスポーツSA-Ⅱ」と「アルトターボRS」をどう選ぶかですが、選ぶべき両車種の間には、大きな販売価格の差があります。

「キャストスポーツSA-Ⅱ」のメーカー希望小売価格は1.620.000円で「アルトターボRS」のメーカー希望小売価格は1.293.840円でかなりの価格差です。(価格はいずれも2WD)

「キャストスポーツSA-Ⅱ」は、高価格ですがインテリアの質感も高く、リアシートも大人2人が無理なく乗れ、ワイディングを走らせても気持ちが良い、車を所有する楽しさも持てる、この1台で殆ど満足ができる車です。

「アルトターボRS」は、走りに拘ったやや尖がった車です。AGSトランスミッションはマニアックな操作性を要求され、インテリの質感は質素で、リアシートも長時間乗るには快適とは言えません。

走りを楽しむには、文句はありませんが、それ以外で普段の使い方をしていると、何か物足りない、これ1台では満足しきれない部分もあり、割り切りが必要なセカンドカー的な雰囲気が漂う車と言えます。

速く走るだけでは無く、インテリアの質感や、リアシートの居住性などが必要なユーザーは、高価格でも、キャスト「スポーツSA-Ⅱ」を選んだ方が満足できると思います。

車に乗る目的が、速く、気持ちよく走るのが、何よりも優先されるユーザーは、「アルトターボRS」を選べば、価格もスポーツモデルとしは押さえられており、納得がいく選択になると思います。

「アルトターボRS」は、その性能を発揮させることができれば、軽自動車の中では最速の1台に入る車です。

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