ダイハツ新型ロッキー試乗してみた

ダイハツが東京モーターショーでサプライズ展示した、小型SUV新型ロッキーがいよいよ登場です。

ロッキーの初代は悪路走行にも対応するクロカンの4WDでしたが、新型のロッキーはSUVとなり、都会派のクルマとして生まれ変わっています。

新型ロッキーの開発において重視されたのは、小さく手ごろな価格であることにコンセプトが置かれ、実際にその全長は4mを切る3,995mでトヨタアクアと同じ長さです。

スタイルはトヨタRAV4を小型化したような、直線を多用したラインで構成され、コンパクトながらもそのサイズを意識させない、存在感のあるデザインが特徴となっています。

グレードはトップグレードの“Premium”から“G”、“X”、“L”と続く4タイプを準備し、全てのグレードで2WDと4WDの選択が可能で、スマートアシストも標準で装備されます。

ボディカラーはコンパーノレッドを含めたモノトーンが8色に、ラインナップの定番となりつつある2トーンカラーを3タイプ用意します。

価格はコンセプトの一つである廉価なことを踏まえ、ベースグレードの“L”が1,705,000円(2WD)、“X”は1,848,000円(2WD)と、軽自動車の上級モデルと完全にバッティングする設定です。

今回の試乗車はトップグレード“Premium”の2トーン仕様で、コンパーノレッドにブラックルーフの組み合わせです。

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試乗記682×171

直線的なラインで力強さを伝えるエクステリア

特徴的な大きな6角形のフロントグリルにつり目型のヘッドライト、高さのあるバンパーでSUVの力強さを表現するフロントです。

フロントグリルが少し前に突き出た顔つきは、トヨタRAV4を思わせるデザインです。

大径タイヤにホイールアーチの樹脂パーツとSUVの定番を装備します。フロントドアに比べリアドアが小さいのが特徴的なサイドビューです。

大型のバンパーを配置するリアは安定感ある台形スタイルです。リアゲートハンドルのダブル凹ラインは少し凝り過ぎに感じます。

ピラーレスのように見えるリアクォーターウィンドが、リアスタイルのアクセントとなっています。

1.0Lターボエンジンはトールに搭載されているものと基本的に同じで、最高出力98PS/6,000rpm、最大トルク14.3kg・m/2,400~4,000rpmのスペックです。

WLTCモードでの燃費性能は18.6km/L(2WD)です。

17インチのアルミホイールに195/60R17のタイヤは、ダンロップエナセーブが装着されています。

外観を見ての印象は上手くまとめあげたなと感じさせるスタイリングです。

4mを切る全長ですがボディには存在感があり、フロントは多くの凹凸で表情をつけ、大きめのリップスポイラーも、SUVらしい力強さを演出するのに一役買っています。

リアコンビネーションランプをガーニッシュで繋げたリアも、フロントに合わせるようにラインが走り凹凸のあるデザインです。

フロントとリアのバランスは、イメージ的にはとれていると思われますが、テールゲートハンドルの凹ラインは少し拘り過ぎて、ゴチャゴチャとした印象を与えています。

このフロントとリアに対してサイドは、シンプルな曲線の面で構成され、豊かさを感じさせるデザインです。

これにより全長の短さを意識させないことと、存在感を高めることに成功しています。

コンパクトクラスと考えると許容できるインテリア

インパネはシンプルに仕上げ手堅くまとめた印象です。ディスプレイ両脇の隙間が気になりますが、2DINナビにも対応するためのスペースとなっています。

メーターはタコメーターや燃料計などの表示切り替えが可能な、フル液晶のアクティブマルチインフォメーションメーターが備わり、撮影時は「ワクワク」表示となっています。

Premiumのみに本革ステアリングホイール、LEDフットイルミネーションが標準装備となります。

ステアリング右側にはパワーモードのDassist切り替えスイッチが備わります。

センターインパネは運手席側に向けられているのが、助手席側から見るとよく分かります。

Premiumはホワイトステッチが入るファブリックと、ソフトレザー調を組み合わせたシートです。

リアシートは平板な形状で体のサポート性は低くなっています。

センターコンソールの後ろにはUSBソケットが2個備わります。

荷室の広さはVDA法で369L(フロア下段位置の場合)の広さがあり、大きいと思える程ではないのですが、クルマの全長から考えると上手くスペースを確保しています(撮影は上段位置)。ちなみに同じ全長のトヨタアクアの荷室は305L(VDA法)です。

荷室フロアの下にもスペースが確保されており、こちらは深さもありこの場所の収納としてはかなりの大きさがあります。フロア下を含めた容量は449L(VDA法)に増え、カローラセダンの429L(VDA法)を超える広さです。

荷室フロアの上段位置でリアシートを倒すと、ほぼフラットに近いフロアとなります。

インテリアはスタンダードな構成で、大型のドアグリップがSUVらしいゴツさを演出しています。

インパネはプラスチックのままなのですが、形状を工夫しそれなりの質感は追求されており、コンパクトクラスのクルマと考えると許容できる範囲です。

全体的に室内は控えめな加飾で、カラーのトーンも軽さを意識した配色に感じます。外観の雰囲気からすると少しチープで、長年乗ると飽きが来そうですが、及第点には達している仕上がりと思えます。

また、予想を大きく覆したのは荷室のラゲッジスペースで、フロア下には大きな空間を確保しています。床面が狭くなるのが少し残念ですが、このクラスでは近年お目にかかれないほどの大容量です。

新開発CVTで出足が素早い俊足SUV

さて、肝心の1Lターボエンジンを積む新型ロッキーの走りですが、これも想像を大きく超えキビキビとした気持ちの良い走りです。

タントのときにはそれほど変わらないと思った新型のCVTは、ロッキーに搭載されると明らかに発進加速が良く、アクセルを軽く踏み込んだだけでクルマがギュンと飛び出します。

これまでのダイハツ車の弱点だった初期加速の悪さを、このCVTは完全に払拭しており、ストップ&ゴーが続く市街地でも、ストレスなく流れをリードする気持ちの良い走りを提供してれます。

また、排気量の違いはあるのですが、タントではターボラグを感じさたドッカン型のターボエンジンも、低速からスムーズにトルクが立ち上がる、1.6Lクラスのガソリンエンジンに匹敵する扱い易い性質です。

低回転域での素早いアクセルのオンオフには、さすがに反応の遅れが出る場面に遭遇しますが、気をつけていないと分からない程度で良く調教されたエンジンです。

基本的にはトールのターボエンジンと同じですが、インタークーラーを前面に配置することで、高いエンジン性能を広い領域で発生させられるように改善されており、そのことが1.0Lターボエンジンとは思えない優れたドライバビリティを発揮させています。

気になるのは荒れた路面での乗り心地で、軽量級のクルマにありがちなハネるような安っぽい揺れ方をします。ばね下の重量に重い印象があり、ボディとタイヤの動きが別々で振動の伝わり方が一致しません。

足回りは元々硬めに設定されていて、路面が良いとしっかりとしたフラットな乗り心地なのですが、路面が変わると一気にコンパクトカーだなと感じさせる乗り心地です。

また、ステアリングは頑固なキャスターアクションがなくなり、無理に戻ろうとしないところは改善されているのですが、スムーズに回せない引っかかるような感触があり、妙に重さが伝わるステアフィールです。

細かくみると気になるところもある新型ロッキーですが、全体的な評価は及第点に届くコンパクトSUVで、上手く開発コンセプトを達成していると思えます。

それなりのカッコ良さを身に着け、それに見合うキビキビとした動力性能は、コンパクトカーであっても妥協することなく楽しめるクルマです。

室内も広くリアシートも十分にゆとりがあり、荷物も多く積め実用性も高い、そのうえで抑えた価格の設定は、売れる要素を多くもっていてヒット作となる予感を感じます。

SUVに乗ってはみたいが様々な事情で見送っていたユーザーに、新型ロッキーはビタッとハマる1台ではないかと思います。

今回試乗したトップグレードPremiumのメーカー希望小売価格は2,224,200円です。

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