ダイハツ「ミライース」2017年度予防安全性能評価を考えてみる

ダイハツ「ミライース」の2017年度予防安全性能評価が、独立行政法人自動車事故対策機構より発表されました。

「ミライース」はダイハツの、ベーシックな軽自動車として位置付けられ、低価格と低燃費が魅力の車です。

「ミライース」に搭載される予防安全システムは、これまでのスマートアシストⅡの発展改良型となるスマートアシストⅢを搭載し、X“SAⅢ”のグレードで試験が行われています。

スマートアシストⅢはソナーセンサーに、ステレオカメラを組み合わせたシステムで、性能は次のように説明されています。

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スマートアシストⅢの性能

衝突回避支援ブレーキ機能は対車両の場合は、約4~80km/hで走行中、先行車との衝突の危険性が高まったとシステムが判断した場合に作動し、自動的に停止または減速して衝突回避や衝突被害の軽減を図ります。
対歩行者の場合は、約4~50km/hで走行中、前方にいる歩行者との衝突の危険性が高まったとシステムが判断した場合に作動し、自動的に停止または減速して衝突回避や衝突被害の軽減を図ります。
なお、二輪車や電柱、壁などにも作動する場合がありますが、これらへの衝突を回避することを目的としていません。

衝突警報機能は対車両の場合は、約4~100km/hで走行中、先行車と衝突の危険性があるとシステムが判断した場合にブザーとメーター表示でお知らせします。
対歩行者の場合は、約4~50km/hで走行中、前方の歩行者と衝突の危険性があるとシステムが判断した場合にブザーとメーター表示でお知らせします。

車線逸脱警報機能は約60km/h以上で走行中、方向指示灯を使用せずに車線を逸脱しそうになるとシステムが判断した場合、ブザーとメーター表示でお知らせします。

ダイハツ「ミライース」の予防安全性能は「57.2/79.0」の評価

参照:独立行政法人自動車事故対策機構 URL:http://www.nasva.go.jp/mamoru/active_safety_search/list_2017.html

「ミライース」に搭載されるスマートアシストⅢは、79.0満点に対して57.2点の評価となり、各試験項目での評価は次のような結果です。

対車両に対しての被害軽減ブレーキ性能

ミラ イース:被害軽減ブレーキ試験 CCRs50km/h

AEBS(Autonomous Emergency Braking System)」とは、自動車が横断歩行者との衝突を回避又は衝突速度を下げるために自動でブレーキを操作する装置です。

「FCWS(Forward Collision Warning System)」とは、横断歩行者との衝突の危険性に応じて運転者に制動操作を促す目的で提供される、聴覚及び触覚・視覚情報を用いた警報です。

対車両に対しての予防安全評価は32.0満点に対して31.0点の評価です。「CCRs」「CCRm」それぞれの試験評価を確認します。

「CCRs」ターゲット車両を停止させた状態でのテスト

「CCRs」試験では時速45km/h以上では衝突回避が行われていません。また、60km/hで警報装置も不安定な作動を示しています。

「CCRm」試験用ターゲットを一定速でけん引した状態でのテスト

ミラ イース:被害軽減ブレーキ試験 CCRm60km/h

「CCRm」テストでは全ての試験速度で衝突を回避し満点の評価です。

対歩行者に対しての被害軽減ブレーキ性能

歩行者ダミーターゲットに対しての、「CPN」遮蔽物がない状態と、「CPNO」遮蔽物がある状態での性能は、25.0の満点に対して12.2点の評価です。

「CPN」遮蔽物がない状態でのテスト

ミラ イース:被害軽減ブレーキ試験 CPN35km/h

「CPN」テストでは10km/hと、35km/h以上で衝突回避が行われていません。

「CPNO」遮蔽物がある状態でのテスト

「CPNO」テストでは全ての試験速度で衝突回避が行われていません。

車線逸脱抑制テスト

ミラ イース:車線はみ出し抑制試験

スマートアシストⅢは車線を逸脱すると、警報で警告しますがステアリングアシスト機能がないため、16.0満点に対して8.0点の評価です。

後方視界情報テスト

「ミライース」に搭載されるリアカメラの後方視界は、近接、近傍、遠方視界において問題がなく、安全をサポートする十分な情報があるため「6.0/6.0」満点の評価です。

スマートアシストⅢ総評

「ミライース」に搭載されるスマートアシストⅢは、対車両に対して4km/hから80km/hに対応するとされていますが、停止車両に対しては45km/h以上になると衝突回避をすることができません。また、衝突警報も100km/hまで対応ですが、60km/hで警告が不安定な状態です。

対歩行者では4km/h~50km/hまで対応とされていますが、「CPN」テストでは10km/hと35km/h以上で衝突回避が行われず、「CPNO」テストでは全ての試験速度で、衝突回避をすることができません。

この結果から「ミライース」のスマートアシストⅢは、設計速度での衝突回避が行われず、残念ながら安心感に欠ける予防安全システムです。

「ミライース」の試乗記事はこちらです。

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