ダイハツ「ムーヴ」日産「ディズ」比較してみた

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老舗ダイハツ「ムーヴ」に挑戦する新興勢力日産「ディズ」

2013年の発売以来、快進撃を続ける日産の軽「ディズ」。軽ハイトワゴン分野では老舗で、広い年齢層に支持されるダイハツ「ムーヴ」。

今回は、「ムーヴ」に挑戦する「ディズ」と位置付けて、両車を比較してみたいと思います。新興勢力である「ディズ」は、「ムーヴ」を超える魅力を備えて登場して来たのでしょうか、大いに興味が湧くところです。

比較するグレードは、「ディズ」はハイウェイスターGターボと、「ムーヴ」はカスタムRSハイパーSA-Ⅱで、共にスポーティーグレードのトップモデルです。

まずは、両車種のスペックを比較してみましょう。

全長(mm)全幅(mm)全高(mm)室内ホイールベース(mm)
長さ(mm)幅(mm)高さ(mm)
ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ3.3951.4751.6302.0801.3201.2802.455
ディズハイウェイスターGターボ3.3951.4751.6202.0851.2951.2802.430

トレッド最低地上高(mm)車両重量(kg)燃料消費率(km/L)
前(mm)後(mm)
ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ1.3051.29515085027.4
ディズハイウェイスターGターボ1.3001.29015088026.2

エンジンタイヤ
最高出力【kw(ps)/rpm】最大トルク【N・m(kg・m)/rpm】
ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ47(64)/6.40092(9.4)/3.200165/55R15
ディズハイウェイスターGターボ47(64)/6.00098(10.0)/3.000165/55R15

ボディサイズは、全長、全幅同じとなっていますが、全高は「ムーヴカスタムRSハイパーSA-」が、高くなっています。

室内寸法は、高さが同じで、長さは「ディズハイウェイスターGターボ」が、幅は「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」がそれぞれ勝っています。

ホイールベースの長さと、トレッド前後幅の広さは「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」が勝っています。

車両重量は、「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」が軽く、燃費も勝っています。

エンジンの最高出力は自主規制で、同じとなっていますが、発生回転域は「ディズハイウェイスターGターボ」が、低い回転域で発生させています。

最大トルクも、「ディズハイウェイスターGターボ」が勝っており、尚且つ低い回転域で発生させています。

「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」と「ディズハイウェイスターGターボ」のスタイリングを比較してみる

ミニバン的な雰囲気が漂い、押し出しが効くフロントグリルの「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」。フロントにはオプションのガーニッシュを装備しています。

幅の広いメッキをフロントグリルに配置する「ディズハイウェイスターGターボ」。

ハイパー専用デザインのアルミホイールを履く「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」。

ハイウェイスターGと、ハイウィスターGターボに装着される専用デザインのアルミホイール。

サイドから比べてみると、全体的なフォルムは近いものを感じますが、リアゲートのラインが「ディズハイウェイスターGターボ」は、リアゲートがウィンドガラス面に変わる辺りから、ルーフに向けてなだらかに絞り込まれているのに対して、「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」は、ルーフに向けて垂直に近いラインで立ち上がっています。

「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」リアゲートの大型ガーニッシュはオプション装備。

「ディズハイウェイスターGターボ」のリアデザインは、初代のキューブを連想させます。

リアからみても、「ディズハイウェイスターGターボ」はのボディラインは、ルーフに向けて絞り込まれているのに対して、スクウェアで垂直に近いラインで立ち上がっている「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」です。

「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」と「ディズハイウェイスターGターボ」のインテリアを比較してみる

ダッシュボードは、オーソドックスにまとめられた「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」。木目のパネルはオプション装備です。

空調の操作にタッチパネル方式を採用する「ディズハイウェイスターGターボ」。

マルチインフォメーションディスプレイが、2眼メーターの中央に配置される、「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」のメーターパネル。ステアリングには、パワースイッチが配置されます。

メーターパネルのタコメーターに、被さるように配置される、車両情報ディスプレイを持つ「ディズハイウェイスターGターボ」。ステアリング内側のピアノ調加飾は、プレミアムコンビネーションインテリアのセットオプション装備。

「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」のシートは、標準で装備される本革とファブリックを組み合わせた、ブルーステッチが入る仕様です。

「ディズハイウェイスターGターボ」のシートは、ネオソフィール(合皮)・スエード調クロスの表皮になる、オプションのプレミアムコンビネーションインテリアが装備されています。

「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」も、最も後方までリアシートをスライドさせています。「ディズハイウェイスターGターボ」より少しだけ広くなっています。

リアシートを、最も後方にスライドさせた状態の「ディズハイウェイスターGターボ」ラゲッジルームです。小さな荷物なら積めますがスペースは殆どありません。

「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」の、KF型横置水冷直列12バルブDOHCインタークーラーターボエンジン。ホンネットフード裏にはインシュレーター(遮音材)が装備されます。

「ディズハイウェイスターGターボ」の、3B20型DOHC水冷直列3気筒インタークラーターボエンジン。ボンネットフード裏にインシュレーター(遮音材)はありません。

エンジンルームの整備性は、開口部が大きい「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」が、優れていると言えますが、ギッシリと補機類が詰まった「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」に対して、「ディズハイウェイスターGターボ」はスペースがありますので、微妙なところです。

「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」のタイヤサイズは、165/55R15です。タイヤはブリジストンエコピアが装着されます。

「ディズハイウェイスターGターボ」のタイヤサイズは、165/55R15でタイヤはブリジストンエコピアです。

両車種共に、同じタイヤサイズで同じ銘柄の省燃費タイヤが装着されています。

室内は数値以上に「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」が広く感じる

両車種に実際に乗り込こみ、室内の広さを比べてみると、カタログ値以上に、「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」は広く感じます。

室内幅は「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」が、数値でも上回っているのですが、それ以上の広がり感の差があります。室内の高さは同じとなっているのですが、これも「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」が高く感じられます。

これは、スクウェアなボディスタイルを採用する、「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」の、ルーフに向けて絞り込みがなく、室内に開放感を作り出しているのと共に、狭い軽自動車の車内をどうすれば有効的に使えるか、軽自動車製造経験の長い、ダイハツのパッケージングの巧みさがあります。

メーターパネルの視認性は、「ディズハイウェイスターGターボ」では、タコメーターに被せるように、ディスプレイが配置されます。視認性に特別問題はないのですが、後から取って付けたような、ディスプレイの配置には少々違和感があります。

「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」のメーターパネルは、オーソドックスな作りで、特別不満はありません。

空調の操作に、先進的なタッチパネルを採用する「ディズハイウェイスターGターボ」ですが、その操作感はいま一つです。スイッチの操作パネルが、凹凸がないスームズな状態ですので、誤動作を起こし易い性質ももっています。

長く同じ車に乗っていれば、操作パネルのスイッチに触れた場合に、その形状によりある程度は判断が付きます。しかし、タッチパネルは均一な面構成をしていますので、どの操作をしたのか確認し辛く、確認のために目視すると言う行為が必要になります。

新しさは感じるデザインですが、操作を行うために視線の移動が大きくなるところは、危惧される部分ではあります。

「ディズハイウェイスターGターボ」は「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」に迫る走りを展開

公道に出て走りの印象を比べてみます。立ち上がりの発進加速は、車両重量が重いにも係わらず「ディズハイウェイスターGターボ」が、良い加速感を示します。

「ディズハイウェイスターGターボ」の3B20型エンジンは、「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」のKF型エンジンに比べれて、低い回転域で早くパワーを発生させています。

さらにトルクも、「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」より大きく、尚且つ低い回転域で発生させているため、早く車をスピードに乗せることができます。

ちなみに「ディズハイウェイスターGターボ」の、パワーウエイトレシオは13.75kg/PSで、「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」は13.28kg/PSです。数値上は「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」の方が、加速性能が優れていることになります。

立ち上がり加速で「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」は、「ディズハイウェイスターGターボ」に対抗するためには、パワースイッチを入れる必要があります。パワースイッチを入れることで、同等かそれ以上の性能を発揮させることができます。又、Sレンジを使用しても同じような効果が得られます。

「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」のKF型エンジンは、レスポンスは良いのですが、高回転向きで、低回転域でのパワーやトルクがやや薄いように思われます。それを補うために、パワースイッチやSレンジを使用すれば、エンジンは高回転域をキープし、素早い走りに切り替わります。

立ち上がり加速の良い「ディズハイウェイスターGターボ」の3B20型エンジンですが、そのフィーリングには少々難があります。踏み込めば、スピードに乗り加速して行くのですが、ザラついたエンジンの回り方で、「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」のKF型エンジンのような、気持ちよく回ると言う感触がありません。

両車種を、コーナーの多い山道へと乗り入れてみます。「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」は、スポーティサスペンションに前後スタビライザーを装備しており、コーナーでのロールは抑えられており、安定して抜けて行くことができます。

「ディズハイウェイスターGターボ」は、ノンターボエンジンと同じサスペンションのセティングで、スタビライザーもフロントだけですが、「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」に良く迫っています。

コーナーで追い込んでいくと、リアスタビライザーがないために、後ろが沈み込む感覚がありますが、通常のスピード域ならそれ程の差は感じられません。

ステアリングの、応答性は「ディズハイウェイスターGターボ」が、やや素直な反応を示すように思われます。

乗り心地については、路面状態が良い道路なら両車種とも差は感じられません。但し、段差乗り越えでは明らかに「ディズハイウェイスターGターボ」は負けています。段差を乗り越えた時のショックが、ダイレクトにシートに伝わり不快な乗り心地になります。

「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」は、段差乗り越えでもショックはありますが、ソツなくこなしている印象です。

「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」と「ディズハイウェイスターGターボ」の装備と価格を比較してみる

両車種の違いがみられる装備を抜き出してみます。

ムーヴディズ
ヘッドランプLEDバイキセノン
オートライト標準装備標準装備(ワイパー連動)
アラウンドビューモニター設定なし標準装備
ディスプレイ付自動防眩式ルームミラー設定なし標準装備
フロントウィンドUVカットIRカット&スーパーUVカットグリーンガラス
フロントドアIRカット&スーパーUVカットIRカット&スーパーUVカット断熱グリーンガラス
スマートクール(蓄冷エバポレーター)標準装備設定なし
スーパークリーンエアフィルター標準装備設定なし
パワースイッチ(Dassist)標準装備設定なし
スピーカー2個6個
スタビライザー前後前のみ
メーカー希望小売価格1,679,400円1,563,840円

標準装備の状態では、「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」が115.560円高くなっています。

装備品で大きく違うと思われるのが、「ディズハイウェイスターGターボ」に装備されるアラウンドビューモニターです。

「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」と「ディズハイウェイスターGターボ」をどう選ぶか

広い室内やスポーティな走りの質、エンジンフィーリング、乗り心地に拘るなら、価格は高くとも「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」を選んだ方が良い選択になると思います。

価格重視で行くなら、アラウンドビューモニターも標準で装備される「ディズハイウェイスターGターボ」でも良いと思います。

「ディズハイウェイスターGターボ」の、車の出来は「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」に迫っていますが、「ムーヴカスタムRSハイパーSA-Ⅱ」を、まだ超えるところまでは行っていない印象です。

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