2019年度版ドライブレコーダーを考えてみる

2017年6月の東名高速道路での煽り運転死亡事故発生以来、事故内容を記録するための機器として、ドライブレコーダーが注目され販売を伸ばしています。

これまでも交通事故では過失がない立場であるにも関わらず、証拠がないためそれを立証する手段がなく、泣く泣く妥協を強いられることも発生していました。

このようなことから事故の内容を記録する、ドライブレコーダーの需要は潜在的に存在していましたが、東名高速道路の事故がきっかけとなり、多くの人がドライブレコーダーの購入に踏み切ったものと思われます。

また、ドライブレコーダーは事故の状況を記録するだけでなく、自分の運転内容や、レジャーでのドライブの様子なども、振り返り確認することができるため、事故防止につながる使い方もでき、思い出を残す機器としても活用できます。

今回は車を運転するうえで必需品となりつつあるドライブレコーダーを考えてみます。

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試乗記682×171

ドライブレコーダーの種類

ドライブレコーダーには一体型と分離型が存在し、一体型はカメラと記録するメディアを一つにまとめたもので現在の主流となるタイプです。

分離型と比較するとボディが大きいのがネックとなりますが、配線も電源ケーブルのみとなりシンプルな設置が可能です。

分離型はカメラと記録する本体を分けて設置するタイプです。カメラは本体が付随しないため非常に小さくコンパクトで、視界を妨げることが少なく設置場所にも困りませんが、カメラと本体を結ぶ配線作業が必要となります。

撮影方向

ドライブレコーダーは前方のみ、前後方向、360°の録画を行うタイプがあり、近年は脅威を与える後方車両を確認する必要性から、前後方向を録画できる製品に人気が集まっています。

360°録画タイプは前後方向だけでなく、車のサイドも録画できることから、死角になる部分が少なく、現場状況を記録する機器としては最も優れています。

記録画質

ドライブレコーダーの画像では撮影した車両のナンバープレートが、確認できることが非常に大事な要素となります。

そのためフルHD規格で画素数が200万画素以上の製品であれば、ナンバープレートの数字が確認し易い画像で記録されます。

また、カメラは明るい部分と暗い部分が混在するような状況や、急激に明るさが変化するような状況では、黒つぶれや白飛び現象が発生し画像の確認が困難となります。この状態を補正するための機能HDR、WDRがあります。

HDR、WDR機能はそれぞれ違う特徴があり、多くの状況に対応するには両方の機能を搭載する製品が有利です。

撮影画角

撮影画角はドライブレコーダーのカメラが映し出せる範囲です。画角には水平画角、垂直画角、対角画角があり、水平画角は横の撮影範囲、垂直画角は縦の撮影範囲、対角画角は斜めの撮影範囲を示します。

この画角は角度が大きくなるほど広範囲を映し出し、ドライブレコーダーでは水平画角が100°以上、垂直画角は60°以上が必要とされます。

対角画角は水平画角と垂直画角から割り出された対角線の画角です。

LED信号機対応機能

LED信号機は肉眼では確認できないほどのスピードで点滅を繰り返し、ドライブレコーダーは撮影した静止画を、連続して繋げることにより動きのある画像へと変えています。

このためLED信号機が点滅し消灯しているときに撮影が始まると、ドライブレコーダーの撮影周期と同期し、信号機の色が黒く映ってしまいます。

交差点での事故ではその当時の信号機の色が、どのような状態だったのかで過失責任に大きな差が生れてしまいます。そのため画像に信号機の色を記録しておくことは、非常に重要なポイントとなります。

Wi-Fi機能

Wi-Fi機能が搭載されているドライブレコーダーは、スマートフォンと通信することにより記録した画像を、スマートフォンで確認することができます。

ドライブレコーダーの液晶画面が小さい場合や、確認するのに見辛い場所に設置されている時に、記録した画像を簡単に確認することができ、現場で説明するのに非常に便利で有効な機能です。

Wi-Fi機能が搭載されていないドライブレコーダーでは、別途メディ対応のアダプターを購入すると、スマートフォンで映像を確認することができます。

駐車監視機能

ドライブレコーダーには、走行中だけでなく駐車中のトラブに備えて、監視する機能をもつ機種もあります。

駐車中のいたずらや当て逃げなど衝撃を感知すると録画を開始し、車上荒らしの被害なども記録することが可能です。

注目の前後2カメラドライブレコーダー

今回は煽り運転に有効な対策となる、前後方向を撮影できる2カメラタイプの、ドライブレコーダーを取り上げてみました。

前方のみを撮影するドライブレコーダーと比べるとやや高価ですが、後方にカメラを設置することは続く車両に注意喚起を促し、金額の差以上のメリットがあります。

コムテック

コムテックはドライブレコーダー製造国内最大手で、国内シェアでもトップの実績をもつメーカーです。

その品質は自動車メーカーの純正品や、OEM製品の生産を手掛けるなどの実力があり、長年のノウハウを活かした、安定性の優れた製品が高い信頼性を獲得しています。

この信頼性の高さは多くの機種を、日本国内工場で生産することにより実現され、海外シフトを強める他社との違いを打ち出しています。

コムテックZDR-15(実勢価格22,989~)

撮影方向前後2カメラ
モニター2.8インチ
STARVIS
画質解像度フルHD(1920×1080)
画総数200万画素
画像補正フロントのみHDR / WDR
描画角度レベルフロント115°
リア112°
垂直フロント58°
リア84°
対角フロント145°
リア140°
LED信号機対応
Wi-Fi機能×
駐車監視機能〇*別途ケーブルが必要
GPS
安全運転支援機能
記録メディアmicroSDHCカード(4G~32G)

ZDR-15は前後方向を記録する2カメラタイプのドライブレコーダーとしては比較的安価です。

画質は200万画素のフルHDで前後とも記録され、水平画角はフロント115°リア112°、垂直画角フロント58°リア84°の性能を有しています。

LED信号機にも対応済みで安全運転支援機能も備えており、別途ケーブルを購入すると駐車中の監視も行えます。

GPS機能があるため走行の軌跡を地図上に表示することが可能で、走行中のスピードも表示されます。

コムテックZDR-15走行動画

ドライブレコーダー ZDR-015 走行動画 フロントカメラ映像(昼)

ドライブレコーダー ZDR-015 走行動画 リヤカメラ映像(昼)

ドライブレコーダー ZDR-015 走行動画 フロントカメラ映像(夜)

ドライブレコーダー ZDR-015 走行動画 リヤカメラ映像(夜)

コムテックZDR026(実勢価格33,689円~)

撮影方向前後2カメラ
モニター2.7インチ
STARVISフロント/リア
画質解像度WQHD(2560×1440)
画素数370万画素
画像補正フロントのみHDR / WDR
描画角度レベルフロント113°
リア113°
垂直フロント60°
リア60°
対角フロント133°
リア133°
LED信号機対応
Wi-Fi機能×
駐車監視機能〇*別途ケーブルが必要
GPS
安全運転支援機能
記録メディアmicroSDHCカード(4G~32G)

コムテックZDR026はZDR-15の上位モデルとなる機種です。

撮影は夜間に強い SONY STARVIS 技術を搭載したカメラを前後に配置し、画質は解像度に優れる370万画素のWQHD方式で記録します。

水平画角はフロント113°リア113°と広い範囲をカバーし、垂直画角フロント60°リア60°の特性をもちます。

LED信号機に対応済みで安全運転支援機能とGPSを搭載し、走行軌跡や走行スピードの表示も可能です。また、別途ケーブルを購入することで駐車監視機能も使用できます。

ZDR026走行動画

ドライブレコーダー ZDR026 走行動画 フロントカメラ映像(昼)

ドライブレコーダー ZDR026 走行動画 リヤカメラ映像(昼)

ドライブレコーダー ZDR026 走行動画 フロントカメラ映像(夜)

ドライブレコーダー ZDR026 走行動画 リヤカメラ映像(昼)

ケンウッド

ケンウッドはオーディオ機器の製造メーカーとして、蓄えて来た高い技術を活かしドライブレコーダーを開発製造しています。

特徴としては基本に忠実な性能をもつモデルが多く、インターフェースも直感的な操作が可能で、多くの人が使い易いスタンダードな品質を備えています。

また、ケンウッド製のドライブレコーダーは、購入後1年以内のレッカー搬送を伴う交通事故に遭った場合に、再購入費用4万円が支給される、交通事故時ドライブレコーダー買替補償金制度の対象製品となっています。

ケンウッドDRV-MR740(実勢価格25,800円~)

撮影方向前後2カメラ
モニターサイズ2.7インチ
STARVIS
画質解像度フルHD(1920×1080)
画素数208万画素
画像補正フロントのみHDR
描画角度レベルフロント100°
リア100°
垂直フロント52°
リア52°
対角フロント111°
リア111°
LED信号対応
Wi-Fi機能×
駐車監視機能〇*別途ケーブルが必要
GPS
安全運転支援機能
記録メディアmicroSDHCカード(16GB~32GB)

ケンウッドDRV-MR740は前後2カメラを搭載し、録画画質はデジタル放送と同じ高精細のフルハイビジョンで記録されます。

明るいレンズを採用することにより、綺麗な映像を残すことが可能で、事故の記録だけでなく、ドライブの思い出を残す機器としても優れています。

DRV-MR740走行動画

前後2カメラドライブレコーダー DRV-MR740 走行動画 | KENWOOD

ユピテル

ユピテルは無線機器を造るメーカーとして設立され、その後電話機やワイドバンドレシーバーなどの通信機器の分野に参入し、現在ではドライブレコーダーやリモコンエンジンスターター、レーダー探知機などの、自動車車載用品の事業を拡大させています。

ユピテルのドライブレコーダーは、一般向けの製品から法人専用の製品、バイク用のドライブレコーダーまで、ラインナップされる製品の多さに特徴があり、幅広いユーザーに対応しています。

また、ユピテル製のドライブレコーダーは、交通事故時ドライブレコーダー買替補償金制度の対象となっており、1年間の無料ロードサービスも多くの製品に付帯しています。

ユピテルDRY-TW8500d(実勢価格25,000円~)

撮影方向前後2カメラ
モニターサイズ2.0インチ
STARVIS
画質解像度フル HD(1920×1080)
画素数200万画素
画像補正フロントのみHDR
画角水平フロント128°
リア100°
垂直フロント68°
リア55°
対角フロント153°
リア125°
LED信号対応
Wi-Fi機能×
駐車監視機能〇*オプション
GPS
安全運転支援機能×
記録メディアmicroSDカード(8G~32G)

ユピテル DRY-TW8500d は前後方向の記録が可能な2カメラを搭載した製品です。

ユピテルの中ではミドルエンドの価格帯を構成する製品で、水平撮影画角がフロント128°リア100°の広範囲を映し出せるのが特徴で、リアカメラはレンズ可動式のため、撮影範囲の調整が容易です。

画質はフロント、リアともに200万画素のフルHD方式で記録され、LED信号機には全国のものに対応しています。また、GPSの搭載により走行軌跡の記録と、走行スピードの表示も可能となっています。

DRY-TW8500d走行動画

[フロントカメラ]DRY-TW8500d走行映像(昼間)

[リアカメラ]DRY-TW8500d走行映像(昼間)

[フロントカメラ]DRY-TW8500d走行映像(夜間)

[リアカメラ]DRY-TW8500d走行映像(夜間)

ユピテルDRY-TW9100d(実勢価格34,548円~)

撮影方向前後2カメラ
モニターサイズ
STARVISリアのみ
画質解像度フル HD(1920×1080)
画素数200万画素
画像補正フロント/リアHDR
画角水平フロント117°
リア127°
垂直フロント58°
リア60°
対角フロント151°
リア157°
LED信号対応
Wi-Fi機能
駐車監視機能〇*オプション
GPS
安全運転支援機能×
記録メディアmicroSDカード(8G~32G)

DRY-TW9100d はユピテルのドライブレコーダーシリーズで、プレミアムタイプに属する前後方向2カメラドライブレコーダーです。

撮影は200万画素のフルHDでさらにリアカメラには、夜間の撮影に強いソニー STARVIS 技術を採用し、撮影範囲の調整が容易な可動式としています。

また、Wi-Fi機能をもつことから、記録した映像はスマートフォンの専用アプリで確認することができ、同時に走行軌跡を地図上に表示します。

さらに、スマートフォンによるリモート操作が可能で、動画や静止画を任意で撮影できます。

前後2カメラのドライブレコーダーを比較

コムテックZDR-15コムテックZDR026ケンウッドDVR-MR740ユピテル DRY-TW8500dユピテルDRY-TW9100d
撮影方向前後2カメラ前後2カメラ前後2カメラ前後2カメラ前後2カメラ
モニターサイズ2.8インチ2.7インチ2.7インチ2.0インチ×
STARVIS×フロント/リア××リアのみ
画質解像度フルHD/

1920×1080

WQHD/

2560×1440

フルHD/

1920×1080

フルHD/

1920×1080

フルHD/

1920×1080

画素数200万画素370万画素200万画素200万画素200万画素
画像補正HDR/WDRHDR/WDRHDRHDRHDR
フロントのみフロント/リアフロントのみフロントのみフロント/リア
画角水平フロント115°113°100°128°117°
リア112°113°100°100°127°
垂直フロント58°60°52°68°58°
リア84°60°52°55°60°
対角フロント145°133°111°153°151°
リア140°133°111°125°157°
LED信号対応
Wi-Fi機能××××
駐車監視機能〇*オプション〇*オプション〇*オプション〇*オプション〇*オプション
GPS
安全運転支援機能××
記録メディアmicroSD/

4G~32G

microSD/

4G~32G

microSD/

16G~32G

microSD/

8G~32G

microSD/

8G~32G

実勢価格22,989円~33,689円~25,800円~25,000円~34,548円~

おすすめのドライブレコーダー

紹介した各モデルは全てフルHD規格で、200万画素以上の性能をもつことから、記録画質については、ほぼ満足できる水準に達しています。

1.コムテックZDR-15

取り上げたドライブレコーダーの中で、最もコストパフォーマンスに優れていると思われるのは、コムテックZDR-15でドライブレコーダーに求められる、画像を情報として記録する性能に優れています。

水平画角がフロント、リアともに100°を超え、ワイドで広い視野をもつカメラは、広範囲の映像を映し出すことが可能で、画像の補正もHDRとWDRの2つのモードに対応し、使う環境により適したモードが選択できます。

モニターサイズも2.8インチと大きいため、フロントユニットのサイズが大きめですが、記録した映像の確認は容易です。

2.コムテックZDR026

コムテックZDR-15よりもう少し鮮明で解像度の高い映像を求めるならZDR026です。

コムテックZDR026はWQHD規格の370万画素と、フルHDより1.8倍の情報量を詰め込むことができ、細かな部分でも詳細に映し出すことが可能です。

さらに前後カメラともにSTARVIS技術を搭載することで、暗い夜間でも鮮明な画像の記録を残すことができます。

3.ケンウッドDVR-MR740

ケンウッドDVR-MR740は水平画角100°垂直画角52°と、ドライブレコーダーとして撮影範囲の狭さが気になりますが、それと引き換えに緻密な映像で、ナンバープレートの認識性に優れています。

この緻密な映像は風景をキレイに映し出す性能にも長けており、走行動画をクリアで鮮明な画像で残すことができ、風景を記録するための機器としは適しています。

4.ユピテルDRY-TW9100d

ユピテルDRY-TW9100d はリアカメラに STARVIS  技術を採用し、暗くなりがちな後方の夜間映像を改善し、ナンバープレートの確認を容易にしています。

フロントユニットはスマートフォンと、Wi-Fi接続することを前提としているため、モニターがなく非常にコンパクなサイズで、取付場所の適応範囲が広くなっています。

円筒形でスタイリッシュなスリムデザインですが、性能では前後カメラにSTARVIS を採用し、WQHD規格370万画素のコムテックZDR026に負けており、価格でも優位性がありません。

デザイン性に優れるユピテル DRY-TW9100d ですが、性能ではコムテックZDR026 が上回っています。

5.ユピテルDRY-TW8500d

ユピテルDRY-TW8500dはフロント水平画角128°、垂直画角68°の広い撮影範囲をもち、HDRの補正機能も備え、ナンバープレートの白飛びなどに対応していますが、画像の詳細さでは同じフルHD方式200万画素の他社モデルに劣る印象です。

価格も他社のモデルと比べて優位性が少なく、あえてこの機種を積極的に選ぶ理由を見出し難い製品です。

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