ホンダ新型シャトル2019/5MC試乗

シャトルの右スタイル

ホンダの5ナンバーサイズステーションワゴン「シャトル」が、2019年5月にマイナーチェンジを行いました。

現行の「シャトル」は3代目の「フィット」をベースに開発が行われ、2015年5月に販売が開始されています。

国内での「シャトル」のネーミングは、3代目「シビック」の5ドアモデルから始まり、「シビック シャトル」と名付けられていましたが、その後は「フィット」をベースとしたワゴンモデルがその名を受け継いでいます。

当初は「フィット シャトル」として「フィット」の、兄弟モデルであることを強調する販売戦略がとられていましたが、現行モデルでは「フィット」の名が外れ、単に「シャトル」とシンプルなネーミングに改められています。

この「シャトル」への車名の変更は、個性的なフロントと質感を高めたインテリアで、「フィット」とは明確な差別化が図られたことで、「シャトル」は上質なクルマとアピールする狙いもあるようです。

今回「シャトル」のマイナーチェンジでは、前後バンパーの形状を見直し、フロントのフォグランプを丸形から、横方向に一列に伸びる形へと変えて、シャープなイメージを強調しています。

また、インテリアではシートデザインが変わり、ピアノブラックに塗られた加飾パネルは、これまでより質感を高めた室内空間としています。

グレードは最上位の “HYBRID Z” から “HYBRID X” “HYBRID” と続く、ハイブリッドモデルが3タイプ用意され、ガソリンモデルは “G” の1グレードのみの構成です。

このラインナップされるなかで試乗したのは最上位グレードの “HYBRID Z” です。

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バンパーのエッジを強調しワイドなイメージを演出

フォグランプが横に長い形となり、それを結ぶメッキガーニッシュも直線的なラインに変更されています。バンパーはエッジを強調することでワイドな印象を創り出します。

サイドビューはステーションワゴンらしく、長いリアに比重がかかるスタイルで、アウタードアハンドルを通すキャラクターラインに「フィット」の面影が残ります。

ナンバープレート上のメッキガーニッシュを細く小型化し、新たにテールゲート下端にメッキガーニッシュを追加しています。

リアコンビネーションランプは赤色灯の部分をスリム化し、内側へと長く伸びる形状に変えています。

また、弧を描くように緩くカーブしていたキャラクターラインは、直線的なラインへ変更されています。

シャトルのエンジンルーム

「シャトル」のアトキンソンサイクル1.5L DOHC i-VTEC エンジンは、最高出力110PS/6,000rpm、最大トルク13.7kgf・m/5,000rpmを発揮し、組み合わされるスポーツハイブリッド i-DCD のモーターは、最高出力29.5PS/1,313-2,000rpm、最大トルク16.3kgf・m/0-1,313rpmの性能です。

1モーターのハイブリッドシステム i-DCD は 、ホンダのコンパクトクラスに用いられ、「シャトル」での燃費性能はWLTCモード29.8km/L(Z 2WD)のスペックです。

“HYBRID Z”は16インチのアルミホイールが装着され、試乗車では185/55R16サイズのブリヂストントランザが装着されています。

トランザは高いグリップ性能をもちながらも、乗り心地や静粛性も追求したトータルバランスに優れるスポーツタイヤです。

インパネはコックピット感を演出するデザイン

インパネはセンターまでドライバー側に含まれるような、一体感を強調したデザインでコックピット感を演出します。

大型のスピードメーターを中央に配置し、左にハイブリッドインジケーター、ドライブポジション、右に燃料計、タコメーターなどを表示します。

シフトセレクターノブなどピアノブラックの加飾に変更し質感を高めています。

“HYBRID Z”と“HYBRID X”にはステンレス製のスポーツペダルが装着されます。

センターコンソールの下段にはDC12Vのアクセサリーコンセント、USBジャック(ナビ装着用スペシャルパッケージ)が備わります。

デザインが変更されたシートはスムースレザーが標準装備(“HYBRID Z” “HYBRID X”)となっていますが、オプションで本革シートも選択できます。

リアシートのセンターコンソールには、カップホルダーが新たに2個配置されます。

「シャトル」5名乗車時の荷室はVDA方式で570Lの大きな容量があり、リアシートの背もたれには小物入れも装備されます。

2名乗車時の荷室は1,141Lの容量があり、リアシートの背もたれを倒すとことで、5名乗車時2倍の広さを作り出します。

荷室フロアの下には小物を入れるスペースを、その下にはタイヤパンク応急セットが収まります。

ワンランク上のクルマを目指す「シャトル」

マイナーチェンジが施された「シャトル」は、これまでの丸みを感じさせるボディから、下側が張り出したエッジが効いた印象へと変わり、安定感を強めたデザインとなっています。

基本的な部分は「フィット」から流用されているため、所々にその影がチラつくのですが、後半部分が長く伸びたボディは、ボリュームがあり大きさを感じさせます。

フロントはソリッド・ウイング・フェースとホンダが呼ぶ、Hのロゴマークを中心にヘッドライトまでをつなげるデザインで、シャープな印象を作り出しており、大きなメッキガーニッシュは鉄仮面のような顔にも見えます。

室内に入るとドライバー側からセンターまでを、囲むようにデザインされたインパネが、一体感を感じさせ、基本的に「フィット」と同じデザインを、コックピット感のあるものに変えています。

さらに、ハイデッキとされたセンターコンソールが、運転席と助手席を明確に分けており、このことも、パーソナルな空間を演出することに貢献しています。

また、インパネはソフトパッドを多く使うなど、コンパクトカーを感じさせない質感があり、マイナーチェンジでピアノブラックへと変わった、シフトセレクターノブも重厚感があります。

シートに座りポジションを整えると、中央に大型のスピードメーターを配置する、見慣れた風景が目の前に並び、ホンダのコンパクトハイブリッドカーに共通するデザインです。

シフトセレクター側に配置されるスタートボタンを押し、手応えのないセレクターレバーをDポジションへとスイッチさせます。

このゲームスティックのような動きをする、セレクターの操作には常に違和感があり、パネルタッチの空調コントロールとともに、クルマの操作系としてはやや疑問が残る部分です。

「シャトル」のアクセルを踏み込み加速すると、「フィット」より100kg以上重いボディにもかかわらず、スルスルとスピードを上げ、重量増加を感じさせない走りをみせます。

i-DCDは1モーターですがスポーツハイブリッドを謳うだけあって、1.8Lエンジン並みのトルク感があり、改めてシステムのパワーを実感させます。

また、車両重量の増加は走りにも影響を与えており、軽快でキビキビ感のある「フィット」と比べると、落ち着いた動きをみせ重厚なフィーリングが伝わります。

これは “HYBRID Z” と “HYBRID X” に装備される、路面からの入力に応じて減衰力を最適に調整する、ザックス製の振幅感応型ダンパーも貢献しており、重量増加に対して足回りが負けるような感覚がありません。

この印象は乗り心地にもつながり、路面からの入力に対して粗さがなく、段差の乗り越えも非常にスムーズで、コンパクトカーとは思えない程のマイルドな揺れを実現させています。

さらに、ハンドリングはステーションワゴンですが、ホンダのクルマらしくダイレクトな反応で、オーバーハングが長くなったための悪影響は感じられません。

回り込んだカーブでもフロントは、ステアリングの操作に対して内側に向き、過度に大回りするようなアンダーステアの傾向は、高いスピード域まで抑えられドライブを楽しめる設定です。

「フィット」から派生した兄弟車のなかでは、SUVブームに乗る「ヴェゼル」に大きく後れをとり、「シャトル」は影の存在となっていますが、運転のし易さや荷室の広さなど、ステーションワゴンの良さを再認識させられます。

今回試乗した「シャトル」“HYBRID Z Honda SENSING”は、ルーフレール、サイドシルモール、16インチアルミホイール、スムースレザー本革巻ステアリング、ピアノブラックセレクトレバーなどが装備され、メーカー希望小売価格は2,559,600円(FF)2,721,600円(4WD)です。

なお、その他グレードのメーカー希望小売価格は次のようになっています。

グレードパワートレーンメーカー希望小売価格
FF4WD
HYBRID X Honda SENSINGハイブリッド2,374,920円2,569,320円
HYBRID  Honda SENSING2,118,960円2,313,360円
G Honda SENSINGガソリンエンジン1,775,520円1,969,920円

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