ホンダ「ヴェゼル」試乗してみた

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プラットフォームは「フィット」だけど全然違う車になった「ヴェゼル」

「ヴェゼル」は3代目「フィット」のプラットフォームを使い、ホンダがグーローバル展開を進めるコンパクトSUVで、クーペのようなスタイリッシュなボディデザインが特徴となっています。

国内では2013年12月より販売が開始され、2015年の販売台数は71.000台と、年間新車乗用車販売台数9位にランキングされており、SUVとしてはトップで根強い人気を保っています。

「ヴェゼル」はガソリンモデルとハイブリッドモデルのラインアップで、ガソリンモデルは1.5Lのi-VTECで、グレードはベーシックなG、中間グレードのX、トップグレードのSとなっています。

ハイブリッドモデル1.5LiVTEC+iDCDのグレードは、ベーシックなハイブリッド、中間モデルのハイブリッドX(4WD専用モデルのLパッケージあり)、トップグレードとなるハイブリッドZです。

「ヴェゼル」のガソリンモデルと、ハイブリッドモデルの販売比率の差は、おおよそ2:8で圧倒的にハイブリッドモデルが選ばれています。

今回試乗したのは、ハイブリッドモデルのトップグレードとなるハイブリッドZで、ルーフレール、17インチアルミホイール、左右独立式温度コントロールフルオートエアコンなどを標準で装備しています。

アッパーボディとロアボディの融合は堅実なSUVクーペを作り出す

フロントフェンダーにボリュームを持たせて、車にワイドで安定感のある印象を作り出しています。

ハイブリッドZはルーフレールに、スポーツタイプの17インチアルミホイールで、差別化を図っています。

リアドアハンドルは、リアウィンドサッシに埋め込まれるデザインで、操作性はやや使い辛い面もありますが、一見すると2ドアクーペのように見える効果を生み出しています。

キャラクターラインが、サイドからリアへ回り込むラインを形成しています。

アッパーボディとロアボディの融合と表現されるエクステリアは、絞り込んだキャビン部分と、張り出したバンパー部分がキャラクターラインで結ばれ、SUVとクーペの組み合わされたスタイイルを作り出しています。

質感が高いクラスレスのインテリアデザイン

助手席前の連なった空調送風口が、特徴のダッシュボードデザインです。ステアリングは本革巻のスムースレザー仕様で、手に優しい触感です。

グライフィック表示で、未来感のあるメーターパネルは、基本的に「フィットハイブリッド」と同じデザインを採用しています。

空調はタッチパネル式で新しさは感じさせますが、操作性は今一つです。フラットな操作面は誤操作を招き易く、確実性に不安があります。

7速DCTを搭載するATは、通常のATとは操作性が異なり、ハイブリッド車の未来感を感じさせる操作性です。

センターコンソールは二段式になっていて、ステッチが入ったソフトパッドで質感を高めていますが、下段の使い勝手は良くありません。

室内とラゲッジはハイブリッドモデルと思えない広さを実現

ハイブリッドZは本革×プライムスムースのコンビシートで、専用のインテリアとなっています。

リアシートは横幅に余裕が感じられます。大人2(3)人が無理なく座れるスペースがありますが、クーペスタイルのため、ヘッドスペースはやや狭くなっています。

センタータンクレイアウトの利点で、シート座面がチップアップしてスペースを作り出せるので、使い勝手の幅を広げています。

ラゲッジスペースは、幅、奥行共充分に確保してあり、ハイブリッドZにはハードボードが装備されます。

リアシートを倒しラゲッジスペースを拡大すると、フルフラットな底面となり、かなりの荷物を積み込めます。

増えた車両重量に対してエンジンもパワー型のチューンを実施

LEB-H1型ハイブリッドシステム最高出力は152PSで、LEB型エンジン単体では最高出力132PS/6.600rpm、最大トルク15.9kgf・m/4.600rpmとなっています。

「フィットハイブリッド」のLEB型エンジンは最高出力110PS/6.000rpm、最大トルク13.7kgf・m/5.000rpmとなっていますので、出力で22PS、トルクで2.2kgf・m上回っています。

タイヤサイズは215/55R17で、タイヤはダンロップSPスポーツMAXX050が装着されています。

外見から想像するより軽快な走りをみせる「ヴェゼル」

ホワイトオーキッドパールの「ヴェゼル」に乗り込んでみます。

アイポイントをセダン比で100mm高く設定したとされる、ドライビングポジションは、思ったほど高く見晴らしが良いと言う程ではありません。

ダッシュボードもそれなりに高く感じられ、どちらかと言うとスポーティーな雰囲気で、クーペとしては視界が良いと言えるレベルです。

シートの感触は包まれるような感触ですが、座面がやや硬めに感じられます。

インテリアは助手席前、センターコンソール、ドアアームレストにステッチ入りのソフトパッドや、クッション層入りのドアライニングで質感を高めています。

ダッシュボードがドライバー側に湾曲して、運転席と助手席を仕切るセンターコンソールが、スポーティーな雰囲気を作り出しています。

パワースイッチを入れ走り出すと、EV走行で静かに動き出し、少し強くアクセルを踏むとエンジン走行に切り替わります。車両重量が1.300kgと、ガソリンモデルと比較すると90kgも重くなっているので、タイミング的には早めに切り替わる感じです。

しかし、EVからエンジンへの切り替えは、スムーズに行われますので、モニターか音(振動)に注意していなければ、分からないレベルですので、燃費を除けば不満になる部分はありません。

215/55R17インチのタイヤを履いた、ハイブリッドZのステアリングは、しっかりとしたグリップ感が伝わって来ます。

ホンダの車らしく軽快な動きを示し、コーナーでもロールを感じさせません。ステアリングの反応もクイックとまでは言えませんが、車重を考えれば相応なスポーティーな反応を示します。

Sモードを備えるハイブリッドモデルは、爆発的な加速ではありませんが、切り替える事によりパワー感が増した、速い動きをみせるようになります。

通常走行でシフトダウン時以外は、必要性が薄いパドルスイッチも、Sモード使用時には積極的に活用したくなる走りをみせます。

走行中はハイブリッド車なので、EV走行時はもちろん静かなのですが、低回転域ではエンジンの音も良く抑えられており、ロードノイズの侵入も少なく質感を高めていますが、高回転域を使うような走りになると、エンジンの振動が室内に伝わって来ます。

ハイブリッドモデルのブレーキフィールと7速DCTの反応は更なる進化が必要

取り回しのし易いサイズに、スポーティーな外観を持ち、室内も広く質感も高い「ヴェゼル」ですが、ブレーキのフィーリングは「フィットハイブリッド」同様良くありません。

ブレーキのアシストが強すぎるのか、回生装置の影響かは分からないのですが、踏み込む力の調整を微妙なタッチで調整しないと、カックンと急ブレーキになりますが、「ヴェゼル」は車両重量が重いためか又は、個々の車両で個体差があるのか分かりませんが、ブレーキの反応は「フィットハイブリッド」よりは穏やかな効き具合でした。

7速DCTはEV走行を可能とするなど、優れた特徴を持つトランスミッションですが、パドルシフトを使いシフトダウンする場合に、一瞬躊躇して反応をみせる場合があります。

シフトアップ時にはさほど気にならないのですが、コーナーに飛び込んで行く場合に反応が遅れると、気持ちの良い走りが出来なくなる事もあり改善の必要性を感じます。

「ヴェゼル」ハイブリッドの狙い目は中間グレードのハイブリッドXか?

「ヴェゼル」ハイブリッドモデルのグレード別メーカー希望小売価格。

グレードメーカー希望小売価格
FF4WD
ハイブリッド2.260.000円2.476.000円
ハイブリッドX2.420.000円2.636.000円
ハイブリッドX・Lパッケージ設定なし2.746.000円
ハイブリッドZ2.580.000円設定なし

グレードJC08モード走行燃料消費率(km/L)
FF4WD
ハイブリッド27.023.2
ハイブリッドX26.023.2
ハイブリッドX・Lパッケージ ∗21.6
ハイブリッドZ24.2

お買い得モデルは、中間グレードのハイブリッドXと思われます。標準装備でLEDヘッドライト、フォグライト、あんしんパッケージ、本革巻ステアリング、16インチアルミホイールなどが備わります。

「ヴェゼル」のお勧めグレードを考えた記事はこちらです。

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