またもや地に墜ちたスリーダイヤモンド三菱自動車

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三菱自動車が燃費データ偽装

2016年4月20日、三菱自動車から軽自動車における燃費の偽装があったことが発表されました。

燃費の偽装があったとされる車種は、「ekワゴン」「ekルークス」日産にOEM供給される「ディズ」「ディズルークス」62万5千台となっていましたが、後日他の車種でも、定められた測定方法とは違う測定方法で燃費を算出していた、と三菱自動車から発表がなされ問題の根深さを露呈させています。

追加で発表された、燃費不正があったとされる車種は発表されていませんが、三菱自動車では1991年より法規に沿わない測定方法で燃費を測定していたとされていますので、現在まで25年間に渡り続けていたことになります。

現在「ekワゴン」「ekルークス」日産の「ディズ」「ディズルークス」は、製造販売とも停止とされていて両社のHPにも掲載されていません。

三菱自動車の販売店では、来客数もまばらで人影が少ないとの報道もあり、影響の大きさがうかがい知れます。

今後の三菱自動車の対応次第では、より深刻な事態を招く恐れもあります。

過去の教訓が生かされなかった今回の不正

過去、三菱自動車はリーコール隠しを行い、販売数が激減し経営危機に陥りました。

2000年7月に内部告発の情報に基づいて運輸省の調査が行われ、ユーザーからの不具合情報を更衣室のロッカーに隠すなどの、リコール隠しの実態が明るみに出されます。

1996年に車の不具合を認識しながらも、リコールの届け出を出さずにユーザーへ直接連絡をとり改修するヤミ改修を、2000年まで続けていたのです。

このリコール隠しにより、約10,300件の不具合情報を隠したとして宇佐美隆副社長らが道路運送車両法違反(虚偽報告)容疑で書類送検され、宇佐美隆副社長らは東京簡易裁判所から罰金20万円、法人としての三菱自動車も40万円の略式命令を受けました。

運輸省の調査を受けた三菱自動車は、隠蔽していた不具合をリコールとして69万台実施します。

しかしこの時、運輸省から全ての欠陥情報を開示するよう求められていましたが、対象車種を2000年より過去2年間としたため、それより以前の改修が必要とされる不具合は放置されたままでした。

この時三菱自動車は、2年前以前の不具合についても改修が必要だと認識していました。

(ちなみに改修が必要な不具合は、1990年より発生していたとみられています)

この2年前までとされたのは、膨大なリコール台数による多額の費用を、当時の経営陣が会社経営に与える打撃が大きいと判断したからだと言われています。

自社が生産した車が欠陥品であったのに、費用を気にかけその責任を取ろうともしない、ご都合主義の考えで自分たちの身の保身のために、人の命とお金を天秤にかけたと断罪されても仕方の無い行為です。

2000年の大規模のリコールが行われた後にも事故は続いて行きます。

当然それは前途した理由により、改修が必要な車を改修対象とせず放置したためです。

2002年1月横浜市で大型トレーラートラックの前輪ハブが破損、その影響で前輪が外れ歩道を歩いていた母子3人を直撃、母親が死亡子供2人も軽傷を負う事故が発生しました。

同様の大型車の左前輪脱落事故が、1992年以降57件確認されていました。

2002年10月山口県で、大型冷蔵車がクラッチ系の破損によりブレーキが効かなくなり暴走、トラックは大破し運転していた男性が死亡しました。

一連の深刻な事故が発生したにも係わらず三菱自動車の対応は、一貫して整備不良を主張、製造過程による不良を認めようとはしませんでした。

しかしその後の調査により、ハブの強度不足により金属疲労で破断しやすくなることが判明し、2004年にリコールを届け出ました。

横浜で起きた事故の責任を問われて、三菱ふそう前会長の宇佐美隆元や常務ら7人が神奈川県警察に逮捕され、他の事故では三菱自工元社長、河添克彦や宇佐美隆元ら元役員6人が、神奈川県警察・山口県警察に逮捕されました。

このリコールに当たる改修を隠し続けて来たことにより、三菱自動車と資本提携をし再建を手助けしていた、ダイムラークライスラーが支援を打ち切ります。

ダイムラークライスラーの支援を無くした三菱自動車は、同じ三菱グループを頼り支援を申し出ます。

紆余曲折の末、三菱重工業、三菱商事、東京三菱銀行の支援が決まり再建に歩み出すのです。

このような事件を起こし再建して来た三菱自動車だからこそ、今回の不正事件は深刻なのです。

過去の栄光は砂上の楼閣だったのか

過去、三菱自動車はモータースポーツにも積極的で、WRCラリー、ダカールラリーに参戦し輝かしい成績を収めています。

WRCラリーでは「ランサー」で、ダカールラリーでは「パジェロ」で総合優勝を勝ち取っています。

モータースポーツに参戦することで、高い技術力をアピールしていたわけですが、しかしそれは不完全な形で反映され、量販車は問題がある車をユーザーに販売していたわけです。

総合優勝を勝ち取るほどの高い技術力は、一体何のための技術の追求だったのでしょう。

三菱自動車の名声を高めるためだけの挑戦だったのでしょうか。

この辺りも三菱自動車の、自動車会社として進むべき方向を間違っていたと言えます。

「パジェロ」は、ダカールラリーでの高い走破性をみせる走りが、人気を支えていたことは間違いないと思えます。

やはり三菱自動車の体質は変わらないのか

燃費データを偽装しても構わないと考えた、その原因は何処にあったのでしょうか。

いずれかの時点で「これはおかしい無理だ」と、過去の教訓を辿れば引き返すことができたはずです。

不正が暴かれた時に蒙る損害は、甚大なものと経験したのにそれができなかった原因はどこにあるのでしょうか。

担当の部長が指示していたとの発表もありますが、それが事実だとすれば、そのような指示を出さなければならないような、環境に置かれていたのではないでしょうか。

開発のスケジュールは決まっている中で、他社の車が燃費の良い車を次々に投入して来ている、「なんとしても負けない車を作れ」と、社長を含めた経営陣からの現場へのプレッシャーは相当なものではと考えられます。

今後、調査が進められ原因が明らかにされて行くと思われますが、今回も自主的な発表ではなく、日産自動車の指摘により問題が明らかにされたことにより、隠蔽体質として三菱自動車は厳しく問われて行くでしょう。

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