「スペーシア ギア」「スペーシア カスタム」比較してみた

スペーシアギアとスペーシアカスタム

スズキの軽スーパーハイトワゴンに新たに加えられた「スペーシア ギア」と、「スペーシア カスタム」を比較してみます。

「スペーシア ギア」は2代目の「スペーシア」「スペーシア カスタム」の開発当初より、標準仕様とカスタム仕様とは違う、新しいものを生み出そうと計画され、送り出されたモデルです。

「スペーシア ギア」は「スペーシア カスタム」より、1年遅れての登場となりましたが、SUVテイストのワイルドな外観は、「ジムニー」を連想させる逞しいフロントデザインです。

しかし、「スペーシア ギア」はファミリーユースの使い勝手を優先させており、悪路を走行するようなハードな使用は想定していません。

このため、サスペンションやパワートレインに特別の変更は加えられず、標準仕様と同じ設定となっています。

「スペーシア カスタム」は軽スーパーハイトワゴンでの、定番化したとも言えるエアロパーツを装着した、押出しの強いカスタム仕様のモデルです。

軽自動車には見えない堂々とした、存在感を放つスタイリングが特徴です。

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「スペーシア ギア」「スペーシア カスタム」グレード構成

グレード
スペーシア ギアHYBRID XZターボ
HYBRID XZ
スペーシア カスタムHYBRID XSターボ
HYBRID XS
HYBRID GS

「スペーシア ギア」はHYBRID XZターボ、HYBRID XZの2グレードで構成し、「スペーシア カスタム」ではHYBRID XSターボ、HYBRID XS、HYBRID GSの3グレードで、NAエンジン搭載車を2タイプ用意します。

今回比較するのは「スペーシア ギア」HYBRID XZターボ、「スペーシア カスタム」HYBRID XSターボです。

違う個性を表現する巧みなデザイン

「スペーシア ギア」と「スペーシア カスタム」は、ボンネットフードを含めフロントフェンダー、バンパーのデザインが大きく変えられています。

「スペーシア ギア」はフロントグリルと、フェンダーをハッキリと分け造られていますが、「スペーシア カスタム」はヘッドランプの形状に合わせて、フロントグリルからフェンダーへと流れるようなラインです。

「スペーシア ギア」のフロントグリルは、ガンメタリックのガーニッシュを使い、引き締まった印象を与えます。メッキガーニッシュを多用した「スペーシア カスタム」は、フロントグリルの大きさが際立ちます。

「スペーシア ギア」の黒く塗ったアルミホイールは、スチールホイールでは出せない厚みを表現するために採用され、ルーフレールとともにSUVらしい雰囲気を作り出します。

「スペーシア カスタム」はサイドスカートに、メッキアウタードアハンドルを組み合わせ、上級感を演出します。

ガンメタリックのガーニッシュとバンパーが、「スペーシア ギア」の特徴ですが、「スペーシア カスタム」は、メッキガーニッシュにボディ同色のバンパーです。

「スペーシア ギア」のリアコンビネーションランプは、カラーが目立つデザインを使い、「スペーシア カスタム」はクリスタカバーを採用し、ボディ面との一体感が強調されます。

「スペーシア ギア」はノーマル仕様に近いため、角が取れた丸い印象を与えます。エアロパーツを装着した「スペーシア カスタム」は、張り出し感が強くなります。

「スペーシア ギア」「スペーシア カスタム」に搭載されるのは、同じR06A型ターボエンジンで、最高出力64PS/6,000rpm、最大トルク10.0kg・m/3,000rpmのスペックです。

「スペーシア ギア」は155/65R14サイズのダンロップエナセーブを装着し、「スペーシア カスタム」は165/55R15サイズのブリヂストンエコピアです。

オレンジの加飾が印象的な「スペーシア ギア」のインパネは、フロアマットの縁取りと合わせて、ワクワク感を盛り上げる仕上がりです。

ブラック基調にシルバーの加飾の「スペーシア カスタム」は、精悍さを与えるインパネデザインです。

「スペーシア ギア」のメーターパネルは、スポーツウォッチをイメージした、独特の色使いが特徴です。

タコメーターやスピードメーター、燃料計を独立させ表示する「スペーシア カスタム」は、シルバーのメーターリングが煌びやかな印象を与えます。

ステアリングとシフトノブは両モデルともに本革巻仕様ですが、「スペーシア カスタム」はレッドステッチを使い、スポーティな雰囲気を演出します。

助手席前のボックスカバーのデザインは、「スペーシア ギア」がツールボックスをイメージし、「スペーシア カスタム」ではスーツケースをモチーフとしてデザインされています。

「スペーシアギア」のシートはオレンジステッチに加えて、撥水処理加工を行いアウトドアでの使用を考慮した仕様です。

レザー調シートにレッドステッチを使う「スペーシア カスタム」は、クールな印象をもたせる仕上がりです。

ラゲッジフロアにハードな樹脂製を使う「スペーシア ギア」は、汚れ物や塗れた荷物を気軽に積み込める安心感がありますが、リアシートの背面全てをカバーしていないのが残念です。

「スペーシア カスタム」は不織布のようなクロスフロアが使われ、タウンユースの使用を想定した作りです。

新しい風を感じる「スペーシア ギア」

「スペーシア ギア」と「スペーシア カスタム」を比べると、「スペーシア カスタム」は迫力のあるいで立ちで、「スペーシア ギア」を圧倒する存在感を放っています。

しかし、スタイルはこれまでの、カスタム系デザインの延長線上にあり、目新しさは感じられません。フロントバンパーからフェンダーへと一体感のあるラインは、スペシャリティな雰囲気を漂わせ独自性がありますが、明確に他社のカスタム系スーパーハイトワゴンと、区別できるまでには至っていません。

「スペーシア ギア」は「スペーシア」をベースとしながらも、その面影はフロントを見る限りはなく、全く違う車に生まれ変わっています。

丸形のヘッドランプはガーニッシュで囲むことで、ハードな使用でのプロテクト感を演出し、さらにボディより突き出したフォグランプガーニッシュは、ダメを押すように力強さを感じさせます。

また、ヘッドランプを含めサイドターンランプ、フォグランプを丸形で統一したことにより、同じ丸形ランプを採用する「ジムニー」と、イメージが被るようになり、一層SUV感が高まる顔つきです。

この「スペーシア ギア」のフロントデザインには、これまでにない新しい風を感じさせられます。

「スペーシア ギア」「スペーシア カスタム」のインテリアは、基本的に同じデザインを採用し、仕様の違いにより差別化を図り個性を演出しています。

「スペーシア カスタム」はブラックパールを助手席前インパネに使い、シルバーを加えることで、クールな雰囲気を作り出しますが、ガンメタリックを使う「スペーシア ギア」は、アクティブなイメージに上手く作り変えています。

これは、オレンジカラーを効果的に使っていることに加えて、助手席前のインパネボックスカバーデザインが、変えられたことも大きく貢献しています。

さらに、「スペーシア ギア」はターボモデルであっても、タコメーターなどは装備されず、シートもサイドサポートが低いノーマルの「スペーシア」と同じ形状です。タコメーターやサイドサポートの強い専用シートを備える「スペーシア カスタム」とは違いがあります。

走りの安定感は「スペーシア カスタム」

ドライビングポジションを合わせると、サイドサポートが張り出した「スペーシア カスタム」は、体を包み込むようなシートで、柔らかめの感触がさらにこれを助長します。

「スペーシア ギア」は「スペーシア カスタム」のシートと比べると、張りがある感触で体の包み込みも少なくなっていますが、普通に走る速度でのホールド性は保たれ、リラックスしドライブができます。

ステアリングは両モデルともに、軽い操舵感が特徴となっているのですが、「スペーシア ギア」は「スペーシア カスタム」より、タイヤの接地面が少ないためそれが顕著で、パワーに対して軽すぎる印象です。

この軽い操舵感は市街地での取り回しの良さには、つながっているのですが、高速域になると少しの操作で、車が過敏に反応し安定感に欠けます。また、直進性が悪いこともこの傾向を助長しており、もう少し落ち着きのある動きが欲しいところです。

「スペーシア カスタム」ではこの過敏さが、55扁平タイヤを履くためかなり抑えられ、カーブでの踏ん張りも強くなっています。コツコツとした硬いフィーリングは、「スペーシア ギア」より多く伝わりますが、安定感のある走りです。

しかし、乗り心地では65扁平タイヤの「スペーシア ギア」が、路面状況に左右されず穏やかな揺れで快適ですが、「スペーシア カスタム」は路面が荒れていると、突き上げるような早い入力が伝わりボディを揺らします。

室内の静粛性は両モデルともに、ゴロゴロとした音が伝わり、力強い印象をもたせるのですが、心地良い音ではないためやや鬱陶しく感じられます。

「スペーシア ギア」「スペーシア カスタム」装備と価格を比較

2WDスペーシア ギア XZターボスペーシア カスタム XSターボ
助手席シートヒーター標準装備-(4WDは標準装備)
タコメーター標準装備
後席パーソナルテーブル右側のみ左・右両側
シート表皮ファブリック 撥水加工ファブリック+レザー調
ラゲッジフロア防汚樹脂タイプクロス不織布タイプ
助手席シートバックポケット2段メッシュタイプ1段
ルーフレール標準装備
タイヤサイズ155/65R14165/55R15
メーカー希望小売価格1,695,600円1,787,400円

「スペーシア ギア」と「スペーシア カスタム」では、上記の装備に違いがありメーカー希望小売価格は91,800円「スペーシア ギア」が安い設定です。

お得な価格の「スペーシア ギア」

「スペーシア ギア」は「スペーシア カスタム」と同じターボエンジンを積み、余裕のあるパワフルな走りは、不満のない動力性能を提供しています。

ただ、「スペーシア ギア」はタイヤサイズが細いため、安定感は「スペーシア カスタム」より劣り及ばない部分ですが、極端な差ではなく許容できる範囲です。

また、「スペーシア ギア」は価格が1,695,600円と、「スペーシア カスタム」より9万円ほど安い金額に設定され、お買い得なモデルです。

「スペーシア ギア」にはこれまでの、軽スーパーハイトワゴンにはない、新しい雰囲気のスタイルをもち、標準仕様やカスタムモデルにない魅力があります。

スタイルが派手な「スペーシア カスタム」が苦手で、ターボモデルが欲しいユーザーにはおすすめのモデルです。

「スペーシア カスタム」は走りのテイストを盛り込み、周囲を威圧するスタイルが特徴で、軽自動車には見えない大きさを誇示するモデルです。

エアロパーツを装備し、軽スーパーハイトワゴンカスタム系の定番とも言える風貌は、個性を主張したいユーザーにおすすめの車です。

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