スズキ「スペーシア ギア」試乗してみた

スズキから軽スーパーハイトワゴンのSUV「スペーシア ギア」が登場しました。

「スペーシア ギア」は文字通りに、「スペーシア」をベースに造られていますが、これまでありそうでなかったタイプの軽自動車SUVは、注目を集めておりスズキのワイルド路線戦略が光る車です。

ライバルとしてはダイハツ「ウェイク」や、ホンダ「N-VAN」が考えられますが、「スペーシア ギア」は「ウェイク」よりアウトドア志向が強く、「N-VAN」とは少し方向性が異なるデザインコンセプトです。

「スペーシア ギア」のグレードは、HYBRID XZターボ、HVBRID XZの2タイプを用意しますが、大きな違いはエンジンのみで装備は統一されます

HYBRID XZターボ、HVBRID XZではエンジンンの他に次の装備に差があります。

HYBRID XZターボHVBRID XZ
フロントブレーキベンチレーテッドディスクソリッドディスク(4WDはベンチレーテッドディスク)
クルーズコントロール標準装備
本革シフトノブ標準装備
パドルシフト標準装備

今回試乗したのはターボ仕様のHYBRID XZターボです。

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フロントマスクはSUV感満載の「スペーシア ギア」

ヘッドランプは丸形に変えられ、これに合わせるようにターンシグナルランプ、フォグランプも丸形を採用しています。

独立させたターンシグナルランプとフォグランプは、「ジムニー」を連想させるようなデザインで、SUV感を上手く演出しています。

ルーフレールにサイドガーニッシュの定番アイテムを追加し、ホイールのブラック塗装がノーマルモデルとは違う雰囲気を作り出します。

ガンメタリックのリアガーニッシュとバンパーがリアスタイルを引き締めます。

ルーフレールが標準装備となったため、1,800mmの全高は軽スーパーハイトワゴントップの高さです。

最高出力64PS/6,000rpm最大トルク10.0kg・m/3,000rpmのR06A型ターボエンジンは、コンパクトで、エンジンルームには余裕が感じられます。

スチールのように見えるホイールは、アルミホイールを黒く塗装したもので、ハーフホイールキャップが付きナットが隠されています。

タイヤは155/65R14サイズが装着され、履かされるのはダンロップエナセーブです。

オレンジの色使いが遊び心をくすぐるインテリア

「スペーシア ギア」のインパネは、基本的に「スペーシア」と同じなのですが、メーターリングは、スポーツウォッチを連想させるカラフルな色使いでデザインされています。

メーターリング、空調口リング、フロアマットの縁取りがオレンジに加飾され、インテリアに変化をつけています。

助手席前のインパネボックスカバーは、凹凸のあるラインが平行に走るデザインから、「スペーシア ギア」では✖型へと変えられています。

オレンジステッチが入れられたシートは、撥水加工をしたファブリックが使われ、マリンスポーツなどでの水濡れを考慮した仕様に変えています。

ラゲッジフロアは樹脂製の素材が使われ、ハードな使用でも安心感が高まりますが、リアシート背面の全てを覆う広さではないのが少々残念です。

フロントは違う車に見える「スペーシア ギア」

「スペーシア ギア」と対面します。ゆるキャラのようでほのぼのとした顔つきから、逞しさを感じるフロントになった印象は、「スペーシア」とは違う車のように生まれ変わっています。

フロントのヘッドランプ、ターンシグナルランプ、フォグランプを丸形とし、ヘッドランプとフォグランプは、ガンメタリックのガーニッシュで囲むデザインです。

特にフォグランプを囲むガーニッシュは、張り出した形状の力強さを感じさせ、SUVの雰囲気をもつ車へと造り変えています。

しかし、上手く変身したフロントに対してサイドとリアは、小さな変更に留まりほぼ「スペーシア」のイメージです。サイドとリアは軽バンのように見えるデザインが野暮ったく感じられ、この部分が変わると垢抜けたスタイルになると思えます。

室内は基本的に「スペーシア」なのですが、フロアマットにまで配色されたオレンジが、雰囲気を変えており遊び心を感じます。

加飾されるオレンジは落ち着いた色合いで、派手ではないのですが、それでも与えるインパクトは強く心躍らせるインテリアです。

シートは近年のスズキ車特有の、柔らかい感触が伝わるつソフトな座り心地ですが、体を包み込むように沈むため、スパーハイトワゴンと考えると、サポート性は悪くありません。

エンジンやサスペンションなどの、走行にかかわる基本的な部分の、変更は行われていないため、ドライブした印象は以前試乗した「スペーシア カスタム」と変わらず、ジェントルなターボエンジンが、軽量なボディと組み合わされ余裕のある走りを展開します。

オプション装備ですが「スペーシア ギア」の、ヘッドアップディスプレイは非常に見易く、基本的に同じシステムの、「スペーシア カスタム」とは印象が違い煩わしさがありません。

しかし、気になるのはステアリングの軽さと直進性の弱さです。

試乗中は横風が吹いていましたが、強風でもないのに落ち着きがなくなるのは、背の高いボディを考えても不満を覚える部分で、さらに軽いステアリングがこれを助長しているように思えます。

足周りも軽い入力なら上手くこなし乗り心地も良いのですが、大きな加重がかかると不安定になる傾向があり、テンポ良く速く走ろうとするとリズムが合わなくなります。

また、今回試乗した「スペーシア ギア」のターボエンジンは、ザラザラした回転の感触が伝わり、ゴロゴロとした音が大きく響きます。

アクセルを踏むと反応はいつもと同じ、スズキのターボエンジンなのですが、このザラついた感触は初めて味わうもので、この車特有のものか新車のため、あたりがついていないのかは不明ですが、少々気になるフィーリングです。

「スペーシア ギア」の走行性能に大きな変化はないのですが、フロントのルックスは他にはない独自性を感じさせ、ダイハツの「タント」が発売された以来の、軽スーパーハイトワゴンに新しいデザインを持ち込んでいます。

これまでになかった軽1BOX SUVは、新しいジャンルを切り拓くパイオニアとして、可能性を秘めておりスズキならではの車です。

今回試乗した「スペーシア ギア」HYBRID XZターボの、メーカー希望小売価格は1,695,600円(2WD・CVT)です。

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