スズキ「スペーシア」の予防安全性能評価を考えてみる

ゆるキャラのような顔付となったスズキ「スペーシア」の、2017年度衝突予防安全性能評価が、自動車事故対策機構より公表されました。

2017年度の評価項目は車両に対しての被害軽減ブレーキ、歩行者に対しての被害軽減ブレーキ、車線逸脱抑制、後方視界情報の4つをポイント制の得点として評価しています。

2017年度から車線はみ出し警報試験が、車線はみ出し(逸脱)抑制試験へと強化され、総合得点の満点が前年度の71点から79点に変わりました。

この4つの項目の総得点が12点を超えると「ASV+」、46点を超えると「ASV++」と評価されより安全性の高い車であることが証明されます。

今回、試験に用いられた「スペーシア」 HYBRID Xに装備される、デュアルセンサーブレーキサポートは次のように説明されています。

デュアルセンサーブレーキサポートは走行時において、単眼カメラとレーザ
ーレーダーが前方の車両または歩行者を検知し、「前方衝突警報機能」、「前方衝
突被害軽減ブレーキアシスト機能」、「自動ブレーキ機能」によるサポートを行
なうことで、衝突の回避または衝突時の被害軽減を図る機能です。作動時の速
度が約5km/h~約50km/h 未満(対象が歩行者の場合は約5km/h~約30
km/h 未満)であれば、衝突を回避できる場合があります。
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「スペーシア」の予防安全評価は「56.7/79.0」で「ASV++」

出典:自動車事故対策機構 URL:http://www.nasva.go.jp/mamoru/active_safety_search/

「スペーシア」に搭載されるデュアルセンサーブレーキサポートは、79.0点満点中の56.7点を獲得しています。

各試験項目での評価と得点は次のようになります。

車両に対しての被害軽減ブレーキ

「CCRs」試験用ターゲットを静止させた状態でのテスト。

スペーシア:被害軽減ブレーキ試験 CCRs50km/h

「CCRm」試験用ターゲットを一定速で牽引した状態でのテスト。

スペーシア:被害軽減ブレーキ試験 CCRm60km/h

出典:自動車事故対策機構 URL:http://www.nasva.go.jp/mamoru/active_safety_search/

AEBS(Autonomous Emergency Braking System)」とは、自動車が横断歩行者との衝突を回避又は衝突速度を下げるために自動でブレーキを操作する装置です。

「FCWS(Forward Collision Warning System)」とは、横断歩行者との衝突の危険性に応じて運転者に制動操作を促す目的で提供される、聴覚及び触覚・視覚情報を用いた警報です。

車両に対して行われた衝突回避被害軽減ブレーキ試験「CCRs」「CCRm」は「31.5点/32.0点」の評価です。

出典:自動車事故対策機構 URL:http://www.nasva.go.jp/mamoru/active_safety_search/

50km/hで停止した試験用ターゲットを回避できず衝突しています。

歩行者に対しての被害軽減ブレーキ

遮蔽物がない状態CPNでのテスト。

スペーシア:被害軽減ブレーキ試験 CPN20km/h

遮蔽物のあるCPNOでのテスト。

スペーシア:被害軽減ブレーキ試験 CPNO25km/h

ダミー歩行者に対しての衝突回避被害軽減ブレーキ試験「CPN」「CPNO」成績は、満点25点に対して11.2点の結果です。

11.2点と評価された内容は次のようになっています。

10km/h、20km/hの低速域で衝突回避が行われず、減速もしないでターゲットへ衝突しています。

20km/h~30km/ではシステムの衝突回避行動に不安定な部分があります。

35km/h以上になると減速はしていますが、衝突を回避するまでには至っていません。

車線逸脱抑制

スペーシア:車線はみ出し抑制試験

車線逸脱抑制試験は満点16.0に対して8.0点の評価になっています。

デュアルセンサーブレーキサポートは、車線逸脱に対して警報のみの動作となり、ステアリングアシスト機能が備わらないためこの点数になっています。

後方視界情報

「スペーシア」のカーナビゲーションモニターによる後方視界情報は、「6.0点/6.0点」の評価となっています。

「スペーシア」デュアルセンサーブレーキサポート評価

先代「スペーシア」のデュアルカメラブレーキサポートから、デュアルセンサーブレーキサポートにかわり、予防安全性能評価は悪くなっています。

「スペーシア」のデュアルセンサーブレーキサポートは、全てのスピード域で評価が低く安定性に欠けます。

同じシステムと思える「ワゴンR」と比較しても、評価の点数が低く(ワゴンRは「58.9/79.0」)なっています。

この低い評価の原因を推測すると、

  • 「スペーシア」は車両や歩行者を検知する単眼カメラとレザーレーダーが、「ワゴンR」より高い位置に取り付けられるため検知能力に差がでた
  • 「スペーシア」は車両重量が「ワゴンR」よりも重いために、同じタイミングでブレーキをかけても止まり切れない

などが考えられ今後改良の必要が感じられます。

スズキ「スペーシア」の試乗記事はこちらです。

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軽量ボディの軽スーパーハイトワゴンスズキ「スペーシア」に、2代目となる新型モデルが登場しました。新型「スペーシア」はゆるキャラ風なユニークな顔と雰囲気が特徴で、これまでの軽スーパーハイトワゴンとは一線を画したスタイリングです。今までの軽スパーハイトワゴンとは違う魅力を備えた新型「スペーシア」試乗してみました。
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