新型スズキ「アルトワークス」試乗してみた

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15年の空白期間を経て復活した「アルトワークス」

「アルトワークス」は1987年2月に発売され、2000年12月の販売終了まで軽カーホットハッチとして、若者を中心に人気を集めました。

現行「アルト」には「ターボRS」の、スポーツモデルが存在していますが、2015年東京モーターショーでの反応を確かめた上で、更なるスポーツ性を高めた「ワークス」が投入されました。

ボディワークは「アルトターボRS」と同じで、WORKS仕様としてフロントグリルにカーボン調の専用エンブレム、リアにも同様に赤いエンブレムが追加されています。

サイドではWORKS専用デカールと、ブラック塗装のアルミホイールで、WORKSモデルである事を主張しています。

フロントグリルにカーボン調WORKSエンブレムを装着。

WORKS専用デカールとブラック塗装アルミホイールで差別化を図っています。

リアにも赤いWORKSエンブレムを装着。

外観は「ターボRS」より派手さを抑えた印象で、シブく決めている感じです。

運転席と助手席にはレカロシートが装着され、5速マニュアルミッションと5AGSセミオートマチックミッションが用意されます。

「ターボRS」では、空調送風口に赤色があしらわれていましたが、「ワークス」ではシルバーになって落ち着いた感じです。

シンプルなダッシュボード周りですが、走りを楽しむ車なのでこれで充分だと言えます。

メーターパネル、本革巻ステアリングは「ターボRS」と同じ仕様です。

試乗車は5速マニュアルトランスミッションを装備しています。

ステンレス製ベダルがスポーツ心を盛り上げます。

セミバケットタイプのレカロ製シートが装備されます。

レカロは人間工学に基づいてシート設計がなされており、長時間座っても疲れないなどの多くの特長を持ち、モータースポーツの分野でも高い評価を持つシートです。

リアシートは広く快適ではありませんが、大人2人でも乗れるスペースは確保してあります。

ラゲッジスペースも、他の「アルト」シリーズと同じ仕様になっています。

R06A型エンジンはWORKS専用チューンで、よりスポーティーな制御プログラムを採用し、最大トルクを「ターボRS」の98N・m(10.0kg・m)から100N・m(10.2kg・m)に向上させています。

ボディの剛性向上を図るために、「ターボRS」同様ストラットタワーバーを装着しています。

サスペンションはショックアブソーバーにカヤバ製を採用し、こちらもWORKS専用チューニングを施されています。

フロントディスクキャリパーは赤く塗装され、スポーティーな雰囲気を演出しています。

タイヤサイズは165/55R15で、タイヤはブリジストンポテンザRE050Aが装着されています。

走りが楽しいマニュアルミッションの「ワークス」

15年振りに復活した「アルトワークス」に乗り込んでみます。

「レカロ」のセミバケットシートは、最初はややタイトではと思わせる収まり具合ですが、ドライビングを続けても窮屈に感じる事は無く、良好なサポート性でさすが「レカロ」と言う感じです。

シートの上下アジャスター機能は備えていませんが、ポジションは高めで視界は良いので、女性や初心者のドライバーでも馴染みやすくなっています。

スターターボタンを押し、R06A型エンジンに火を入れ軽くブリッピングをしてみます。

R06A型エンジンは、いつも通りのトルクフルな反応で、大排気量エンジンに近いフィーリングを伝えて来ます。

クラッチを踏みギアを1速へ入れてみます。クラッチベダルの踏力は妥当な重さで、扱い難さは感じられません。

公道に乗り出し、前方が開けたタイミングでフルに加速してみると、R06A型エンジンはターボラグを感じさせずに反応し、レッドゾーンを目指してタコメーターが上昇して行きます。

車重が5MTで670kgと、近年の軽自動車では軽量に仕上げられているために、胸がすくような爽快な加速感です。

コーナーの多い山道に入って行っても、5速マニュアルミッションと、ターボラグの少ないエンジン、軽量ボディの効果は衰えることなく、次々とコーナーを駆け抜けて行きます。

WORKS専用サスペンションは、アンダーステアが抑えられキレの良い回頭性で、FF車とは思えない素直なハンドリングです。

スズキが「手首の返しだけで決まる操作性を目指した」5速マニュアルミッションは、専用開発のショートストローク設計で、剛性感もありスパッと決まる感覚です。

加えて2~5速間がクロスしており、シフトチェンジしてもエンジン回転数が落ちないので、車をパワーバンドに乗せたまま操る事が出来ます。

走行中は、軽量ボディによる捻じれやキシミは感じられず、ボディ剛性は「ターボRS」同様に高く確保されていて、ハンドリングとサスペンションに好影響を与えています。

フロントディスクブレーキキャリパーが、赤く塗られたブレーキの感触は、剛性感がありシッカリとしており、スポーツ走行を受け止めてくれる踏み応えです。

乗り心地は、「ターボRS」より「WORKS」仕様はサスペンションが硬められている印象で、小さな段差でもその硬さを伝えて来ますが、運転席、助手席ではそれ程不快ではありません。(サスペンションの硬さはホンダ「S660」と同程度の硬さです)

但し、リアシートでは、路面の衝撃がダイレクトに伝わると思いますので、リアシートを頻繁に利用するユーザーは、リアシートの住人に、理解を求める必要があるかも知れません。

「アルトワークス」はマニュアルミッションを得て真の最速へ

「アルトワークス」は、5速マニュアルミッションと、5速AGSセミオートマチックミションが選べますが、走って楽しいのは間違いなく5速マニュアルミッションです。

5速マニュアルミッションは、シフトするのが楽しくなる操作性で、ストレートに五感に響くストレスが無い走りを味わう事が出来ます。

しかも、その走りは現代風に進化しており、エンジンの扱い易さやボディ剛性の高さ、サスペンションの粘りとハンドリングの確かさは、高次元でまとまりを見せています。

この、気持ちの良い走りをみせる「アルトワークス」と、他の軽カースポーツの車両重量とエンジンの最大トルクを比較してみます。

アルトワークス5MT(2WD)S660α6速MTコペンセロ5速MTキャストスポーツ7速CVT(2WD)
車両重量(kg)670830850850
最大トルクN・m(kg・m)/rpm100(10.2)/

3.000

104(10.6)/

2.600

92(9.4)/

3.200

92(9.4)/

3.200

エンジンの最大トルクは、ホンダ「S660」が最も大きく尚且つ低い回転数で発生させていて、さすがと言うべきですが、「アルトワークス」は車両重量が「S660」に対して160kgも軽く作られており、加速性能では圧倒的に有利になっています。

衝突安全性の確保や、豪華な装備で重くなってしまった軽自動車に、「アルトワークス」は本来の動力性能を取り戻した貴重な存在です。

内装のチープさは感じられますが、「ターボRS」より配色が変えられて落ち着きが増したダッシュボードは、チープさが随分と低減しています。

かつての、軽カースポーツを知る年代にとっては、待っていた1台とも言える車で支持を集めると思われますが、入門用のスポーツカーとしても、走りを楽しめるセッティングになっていますので、これから車に乗る若い世代にも、大いにお勧め出来る車に仕上がっています。

「アルトワークス」のメーカー希望小売価格は、5MT、5AGSとも2WDが1.509.840円で4WDが1.617.840円となっています。

ちなみに「ターボRS」の5AGS2WDが1.293.840円で、4WDが1.405.080円となっています。

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