ダイハツタフト・スズキハスラー比較してみた

軽自動車のSUVとして人気No.1なのは間違いなくスズキのハスラーです。

ハスラーはスズキが本格的なオフローダージムニーとは違う、軽クロスオーバーと言うジャンルを模索するなか登場させたSUVで、そのテーマは楽しく遊べるクルマです。

当初はスズキでもハスラーが、これほどのヒット作になるとは考えていなかったようですが、ワイルドさと玩具っぽさが同居する独特のスタイルは、多くの人の共感を呼び、カラフルな内装はこれまでにないワクワク感を盛り上げるものでした。

その人気は発売が開始された翌年度の2014年に、10万台を超える年間販売台数を記録し、2016年にはワゴンR、スペーシアを抑えてハスラーが、アルトに次ぐスズキの軽自動車年間販売台数2位を記録したことからもうかがえます。

この人気を誇るハスラーも発売から7年目を迎えたことで、2020年にフルモデルチェンジを実施し、2代目へとバトンタッチを行いました。

2代目となる新型ハスラーは初代のアイデンティティーを継続し、直ぐにハスラーだと分かるスタイルですが、ワイルドさを増した外観は各所でアップデートが図られ、骨太になった印象は明らかに進化していることが伝わります。

対するダイハツの新型タフトは初代から36年の空白を経て、ネーミングを復活させたクルマで、初代は登録車で本格的オフローダーの4WDでしたが、2代目は軽SUVとして登場しています。

新型タフト誕生の背景にはスズキのハスラーがあり、好調な販売を続けるハスラーに対抗し、またハスラーに満足できない層をも取り込むことを目的としていいます。

そのため、新型タフトはハスラーより遥かに野性味に溢れるワイルドなスタイルが特徴で、ミリタリー車のような雰囲気も漂わせるゴツさを特徴としています。

また、楽しく使える装備の一つとして、今では少数派となったガラスルーフトップを備えており、光が降り注ぐ車内は開放感に溢れ、空と繋がる気分を味わうことができます。

さて、奇しくも2代目となったハスラーとタフトは、軽SUVのジャンルでガチの勝負をすることになりましたが、それぞれに魅力があり好勝負を展開しそうです。

ハスラーとタフトがどのような特徴をもち、それぞれのストロングポイントはどこなのかを比べてみます。

比較するグレードはハスラーがX、タフトはGグレードでともにノーマルエンジンのトップグレードです。

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タフトとハスラーの基本スペックを比較

2WDタフトGハスラーX
全長(mm)3,3953,395
全幅(mm)1,4751,475
全高(mm)1,6301,680
ホイールベース(mm)2,4602,460
最低地上高(mm)190180
車両重量(kg)830820
最小回転半径(m)4.84.6
アプローチアングル27°29°
ディパーチャーアングル58°50°

全長、全幅はタフト、ハスラーともに軽自動車規格ギリギリまでに広げられ、同じサイズとなっていますが、全高は50mmハスラーが高く広い室内空間を確保する設計です。

走行安定性やリアシートの広さに深く関係するホイールベースは同じ長さで、最低地上高ではタフトが勝り、車両重量はハスラーが軽く造られています。

車両重量は軽量化技術に定評があるスズキの面目躍如といったところですが、ガラスルーフで重くなるタフトも、よく検討していると思えます。

扱い易さの一つの指標である最小回転半径は、ハスラーが小さく優れていて、タフトは登録車並みの大きさが、取り回しではやや苦労しそうです。

野性的で粗削りなタフト やさしい強さのハスラー

メカ的で無機質な印象を与えるタフトは、四角のヘッドランプなどスクエアに拘ったデザインが特徴で、グリルレスのフロントはロボットの顔をイメージさせます。また、煌びやかさを演出するガーニッシュ(オプションでは設定あり)は、取り付けないシンプルな仕上げです。

ハスラーは丸形のヘッドランプにシルバーのガーニッシュを使い、柔和で華やかな表情を作り出しています。初代に比べるとワイド感が増し逞しくなっていますが、ファニーフェイスのフロントは親しみやすさが溢れています。

ダイハツタフト G 2020 外観1

タフトのボンネットフードカバーは平らでフラットなカタチですが、ハスラーはヘッドランプの丸みを、そのままボンネットフードカバーに伝える造形としています。

このためタフトはハスラーよりワイドなクルマに見え、タフトのシャープなボディの角もよりこの印象を強くさせています。

また、タフトはワイパーを露出させることで、ワイルドさを増しているのですが、ハスラーはワイパーの一部を収納したセミコンシールドタイプとし、上品な雰囲気を創り出そうとしています。

さらにホイールアーチカバーを強調するタフトは、ハスラーよりも野性味が強く、2代目となってワイルドさを増したハスラーが、大人しく見えてしまいます。

タフト、ハスラーともにAピラーを立てたバンスタイルで、キャビンスペースを広くとるデザインを採用しています。

しかし、タフトはルーフを低くグラスエリアを狭くすることで、ミリタリー車のようなゴツさが感じられ、ルーフが高くグラスエリアの大きいハスラーは、より日常的な用途のSUVに見えます。

また、細く目立たないキャラクターラインのタフトに対してハスラーは、しっかりとした2本のラインをホイールハウスより下に走らせ、高い全高でも安定感を感じさせようとしています。

なお、タフトはサイドターンランプをフェンダーに取り付け、ハスラーはサイドミラー内蔵としており、タフトは生産コストをハスラーは見え方を意識していることが分かります。

アプローチアングルではリップバンパーが前に出ているタフトはやはり不利で、出っ張りの少ないハスラーに負けていますが、ディパーチャーアングルではハスラーを上回る数値を確保しています。

タフトは大きなバンパープロテクターガードが目を引きますが、それ以外はシンプルな作りです。

ハスラーはフロント同様にシルバーガーニッシュを使い、リアコンビネーションランプ加飾するなど装飾が行われており、作り込んだ印象のリアスタイルです。

ボディパネルはタフト、ハスラーともに直立させています。が、タフトはショルダーラインからルーフへ向けて、絞り込むデザインとしています。

そのため、室内はハスラーに空間の広がりがあり、タフトはコンパクトに感じさせます。

また、リアクォーターウィンドをもつハスラーは、斜め後方への視界も良く肉眼でのバックも容易ですが、Cピラーの厚いタフトはやや感覚が掴み辛い印象です。

男もすなるタフト 女性目線のハスラー

タフトのスタイルはハスラーに比べると、粗い造りに感じるボディワークで造られています。

フェンダーアーチカバーも取って付けたようなカタチをしており、細かなディテールの作り込みも無視しているようにも感じるデザインです。

さらに、オプションでは用意されるのですが、華やかさや質感を高めるためのガーニッシュは、標準では一切使われず道具的な印象を強くするスタイリングです。

しかし、この無機質でワイルド感漂う外観は、軽自動車というサイズのため、粗さ故の魅力がありSUVの持つ強さを伝えることに成功していてまた、このデザインは玩具のように、使い込めるクルマの雰囲気も出しており、初代ハスラーで感じた面白さももっています。

ハスラーはタフトに比べると造り込まれている印象が強く、初代の良いところを上手く残し、2代目へと進化させています。

ヘッドランプやリアコンビネーションランプは、シルバーメッキで加飾し質感を高め、ボディの角の微妙なカーブのつけかたは、厚みが感じられる骨太なクルマに成長させています。

また、ホイールアーチカバーは大型化され、バンンパーとも一体感を増した繋がりが、ワイルドで迫力を増しているのですが、丸形ヘッドランプは柔和な表情を作り出し、行き過ぎたタフネスさを感じさせないようにしています。

ハスラーはこの柔和(甘さ)さと、ワイルド(辛さ)が絶妙にバランスされていることが魅力で、面白さをもっているのだと思います。

さて、タフトとハスラーのスタイルを比べると、タフトは粗削りな魅力があり、ハスラーは完成されたスキのなさがあります。

タフトは価格を考慮し標準ではボディ加飾を行わず、オプションで用意する戦略をとっています。そのため、一見無機質と感じられるスタイルが、無駄を省いた道具のような使い込める感を出しています。

言い換えるとこの道具感は男性的なイメージでもあり、主なターゲットをダイハツはそこに設定したクルマ造りをしています。

これは、対抗しようとするハスラーがカラフルなカラーで、女性を強く意識したクルマ造りを進めるなか、同じ道を歩まず、それに満足しない層にアピールする戦略です。

ハスラーは完成度が高くそつのないスタイルが、2代目となってもファンを引き付けそうですが、ユニークさでは勝るタフトがアンチハスラー層をも取り込み、良い勝負を展開するのではと思えるスタイリングです。

機能的にまとめたタフト アメニティに優れるハスラー

タフトは凹凸のある立体的なインパネで、ゴツイ雰囲気を出していますが、デザインはオーソドックスで、操作系の配置は機能的にまとめられています。

オレンジの差し色は室内に変化をつけ、アクティブさを演出しているのですが、ややチープな印象があり、廉価化が早く進むのではと少し気がかりです。

しかし、ガラストップのスカイフィールトップは、開放感があり光が降り注ぐ室内を実現させており、空とつながる楽しさが味わえます。

ハスラーは平面的なインパネを3つのブロックに分け、それをフレームで囲むデザインを採用しています。

スポーツウォッチのプロテクターを思わせる、フレームデザインは斬新でインパクトが強く、乗り込んだ瞬間に他のクルマとは違う個性が伝わます。

タフトの2眼メーターに対して、ハスラーは1眼タイプを採用しています。

タフトのメーターはオーソドックスなため、見易さではハスラーより優れていますが、ハスラーはカラフルなグラフィックで、明るく楽しいエンターテイメント性を重視する表示方法です。

メーターのみの視認性ではタフトですが、マルチインフォメーションディスプレイの情報項目の多さや、演出の仕方はハスラーに軍配が上がります。

センターコンソールをもつタフトは運転席と助手席を分け、パーソナル色を打ち出すとともに、スイッチやトレイを配置することで、レイアウトに余裕が生れ、使い勝手を向上させています。

センターコンソールがないハスラーは、足元を遮るもののない広さを感じられますが、物入れやスイッチが下の方へ設置され、手がやや届き難い傾向にあります。

タフト、ハスラーともにモニターは9インチに対応しています。

フツーな印象のタフトのモニターと比べると、ハスラーのフレームで囲むやり方は斬新で特別感があります。

しかし、エアコンのコントロールスイッチの質感ではタフトが勝っていて、ハスラーは温度と風量調整スイッチのデザインが野暮ったく、その他の空調スイッチもクオリティが低く感じられます。

タフトは電気式パーキングブレーキが標準装備です。ハスラーは従来からの機械式足踏みパーキングブレーキです。

助手席のカップホルダーはタフトが露出タイプで、ハスラーは収納式を採用しています。見た目にはハスラーの収納式がスッキリとしてスマートですが、飲料に留まらずに常時物を置くとすると、タフトの露出型が邪魔にならず便利に使えます。

助手席前の収納はタフトがトレイ×グローブボックス、ハスラーはトレイ×グローブボックス×2の構成です。収納容量はハスラーがやや有利で、使い勝手でも少しリードしています。

カモフラージュ柄でオレンジステッチを使うタフトのシートに対してハスラーは、細かなドット柄に広めのパイピングカラーを入れたデザインです。

アウトドア感も含めてワイルドさでは圧倒的にタフトが雰囲気を出していて、ハスラーのシートはそれらしさがなく、パイピングとのマッチングも今一つです。

また、タフトのシートはホールド性が良く、カーブでの安心感も高いのですが、ハスラーのシートは体を支えることができず、ズルズルと動いてしまいます。

タフトの助手席下はスライド式のトレーが装備され、ハスラーは座面をポップアップさせて使う脱着式のトレイが収まります。

便利さは使い方により一長一短がありそうですが、相対的に容量もあり脱着できるハスラーに優位性が感じられます。

タフトのリアシートは沈み込むような着座位置のため、やや潜り込んだポジションは天井も近くタイトに感じるレイアウトです。

リアシート用のテーブルも備わるハスラーは、着座位置も自然なため視界が開け、開放感のある室内は横方向にも余裕が感じられます。

また、タフトのシートは固定式で移動できませんが、ハスラーはスライド式のため足元の広さを自由に変えることが可能です。

ただし、サポート性ではタフトが優れていてハスラーのフラットなシートは、体を安定させるのが難しくなっています。

荷室はタフトのフロアが高い位置にあり、ハスラーは低くなっているので積める容量で勝っています。また、ハスラーはリアシートがスライド式のため、容量が変えられるのも有利なところです。

タフトは樹脂防汚フロアがリアシート背面全てを覆っているところが優れています。

荷室フロア下収納はタフトは面積が大きく、ハスラーは深さのあるカタチをしています。絶対的な容量はタフトですが、ハスラーは脱着できるトレイ式に防汚仕様など、アイデアを多く盛り込み使い勝手に工夫を凝らしています。

タフトは収納の蓋となるフレキシブルボードを、収納ボックスの床としても使える仕様ですが、使い勝手は今一つで、この辺りはコストを意識していると感じます。

タフトはパネルとの隙間がなく全面樹脂フロアとなることが有利ですが、リアシートスライド機能がないため、前席との間に大きな隙間が空いてしまいます。

ハスラーはリアシートスライドのメリットを活かし、フラットで大きなフロアとすることができ使い勝手に優れています。しかし、ハードな樹脂フロアが全面をカバーしないのが少々残念なところです。

雰囲気を重視したタフト 使い勝手も追求したハスラー

★カタログスペック

タフトGハスラーX
室内長さ(mm)2,0502,215
幅(mm)1,3051,330
高さ(mm)1,2701,270

タフトとハスラーの室内はそれぞれのコンセプトを反映し、ともに長所と短所を共に併せ持つ仕上です。

タフトのインテリアに斬新な試みはなく、外観のイメージと合致するように、機能的で強さを伝えるスタンダードな作りです。

ガラストップルーフを装備し遊び心を出していますが、その他はセオリーに沿った忠実なデザインが目立ち、道具としての使えるクルマの印象を強くもちます。

この雰囲気作りにはカモフラージュ柄のシートも大いに貢献していて、タフなクルマには余計なものは必要ないと、感じさせるのに十分な効果を発揮しています。

また、外観からも屋根の低さは分かるのですが、室内に乗り込むとその想像通りに天井が近く、タイトな室内は広さを求めた近年のスーパーハイトワゴンからすると、パーソナルでプライベートな空間です。

ただ、タフトを遊びに使うとするとリアシートスライド機能がないため、積み込める荷物の量や使い方に制限が掛かってしまいます。

ハスラーのインテリアの特徴はやはり、インパネを飾る3つのブロックフレームです。

この斬新な配置のデザインは新鮮で、よくこんなインパネ考えたなと思わせるほど、印象的で遊び心を感じさせます。

さらにこの雰囲気に合わせるように、ナビのモニターやマルチインフォメーションディスプレイの表示は多彩で、始動時の周囲に注意を促すメッセージや、ウェルカムグラフィックなど、クルマと楽しく接する仕掛けに工夫を凝らしています。

室内はホイールベースが伸びたことと、全高が高くなったことで、これまでよりも広くなったことが実感でき、タフトに比べると空間に広がりと余裕が感じられます(カタログスペックでタフトとハスラーの室内の高さは同じですが、実車ではハスラーが高く感じられます)。

加えてリアシートがスライドするハスラーは、荷物の積み込みにも有利で、4名乗車時の荷室の広さの調節や、リアシートを倒したフロア面積の広さなどでタフトを上回っています。

これらのことから考えるとタフトは、前席を優先したパーソナルカーとして造られており、そのため空間もタイトで、道具も多くを積むことが目的ではなく、SUVの雰囲気を味わうためのクルマと言えます。

ハスラーは軽SUVを楽しく使うをテーマに追求しており、これまでにないインパネデザインや、グラフィカルなメーター表示が、ワクワク感を盛り上げる大きな効果を発揮しています。

また、大人4人がゆったりと乗れる広さを確保し、アレンジ可能な室内空間は、アクティブなシーンにも広く対応することができ、楽しくと使えるを上手く両立させています。

ただ、残念なのはシートがアウトドアテイストを感じさせないデザインとなっていて、この部分の雰囲気作りではタフトのカモフラージュ柄に軍配が上がります。

タフトは安定性重視の直進型 ハスラーは猫足のワインディングタイプ

★エンジンスペック

2WDタフトGハスラーX
エンジン型式KF型R06D型
排気量(cc)658657
圧縮比11.512.0
最高出力(PS/rpm)52/6,90049/6,500
最大トルク(kg・m/rpm)6.1/3,6005.9/5,900
モーター最高出力(PS/rpm)2.6/1,500
最大トルク(kg・m/rpm)4.1/100
燃料消費率WLTCモード(km/L)20.525.0

エンジンスペックを見るとタフトのKF型は、最大出力の発生回転が高い高回転型ですが、最大トルクはハスラーより低い回転域で発生させていて、扱い易くて上まで回せるエンジンに設計されています。

ハスラーのR06D型は圧縮比が高くなっておりチューン度の高さが窺えるエンジンです。

最大トルクの発生回転数が高く、燃費が悪くなりそうなのですが、モーターパワーのアシストもあり、燃費性能は優秀でタフトを大きくリードしています。

タフトは165/65R15サイズのヨコハマブルーアースを履き、ハスラーは165/60R15サイズのダンロップエナセーブが装着されています。

タフトはFF軽自動車最大の外径となるサイズを採用しています。アルミホイールはハスラーが凝ったデザインとなっていて、ファション性も高くなっています。

さて、実際に乗ってみるとタフト、ハスラーともにしっかりとした落ち着きがあり、軽自動車としては高いレベルでまとめられていると感じます。

タフトはダイハツ流のバンと張った硬めの足回りなのですが、それも随分とマイルドになり、しなやかさが感じられるようになっています。

4代目タントと共用する足回りは、ショックアブソーバーの減衰力をタフトに合わせており、路面の凹凸に過剰に反応しないセッティングは安心感の高い走りを実現させています。

ハスラーはタフトに比べると柔らかく感じられる足回りで、乗り心地にも硬さがありません。初代での軽過ぎるリアの動きは現行2代目モデルではなくなり、重量がしっかりと乗った安定感の高い動きです。

また、ハスラーはカーブでのコーナリングも小気味よく、素直なステア特性とも相まって、ワインディングロードも得意です。しかし、シートのホールド性に難があるため、長く楽しみ続けるには根性が必要とされます。

タフトは屋根が低いことによる剛性感のアップが如実に感じられ、硬質なフィーリングはいかにもオフローダーのようです。

パワースイッチを入れモードを変えると、Dレンジでもエンジンブレーキの効きが強くなり、素早く加減速する動きは、小気味よいドラインビンングを可能としています。

しかし、カーブを走っていて楽しいかと言うと、それほどでもないのは、直進性を重視したセッティングと引っ掛かりのあるステアフィール、硬質に感じられるボディから来るのかも知れません。

パワーモードに触れたのでエンジンの違いについて話すと、ハスラーはノーマルエンジンにパワーモードを搭載していません。

この部分でタフトは優位に立っておりパワーモードのないハスラーは、フル乗車すると登りのワインディングなどでは、かなり走りが苦しくなると思われます。

さらに、ハスラーのR06D型はエンジンがザラつくような感じがあり、気持ちよく回るフィーリングが伝わりません。

また、静粛性では大きくタフトに負けていて、回転の上昇とともに室内に音が容赦なく侵入ししまうのは、端的に遮音性能が不足していることが分かり、安っぽいクルマに感じてしまいます。

ダイハツのKF型エンジンも以前は結構ノイジーで、低回転域のトルクが細く鈍い発進加速にイライラさせられたのですが、タフトに積まれた新生KF型は低速トルクも太くなり、回転の上昇もスムーズです。

ただ、タフトはタイヤ外径が大きいため、小回り性能が悪く、軽自動車だと油断すると最後で曲がれなくなり、駐車場やUターンなどでは注意が必要です。

両モデルの走りの違いを極端に表すと、タフトが安定性を重視した直進型で、ハスラーは猫足のワインディングタイプと言えそうです。

装備内容と価格ではタフトがややリード

★予防安全性能の比較

タフト スマートアシストハスラー セーフティサポート
衝突回避支援ブレーキ昼夜対応

対車両30~120km/h

対歩行者30~60km/h

昼夜対応

対車両5~50km/h

対歩行者5~30km/h

誤発進抑制前後ブレーキ制御(10km/h以下)後退のみブレーキ制御
車線逸脱警報標準装備(60km/h以上)標準装備(60km/h以上)
車線逸脱抑制標準装備(60km/h以上)
ふらつき警報標準装備標準装備(60km/h以上)
先行車発進お知らせ標準装備標準装備
標識認識標準装備標準装備
コーナーセンサー標準装備
アダブティブドライビングビーム標準装備(30km/h以上)ハイビームアシスト(30km/h以上)
サイドビューランプ標準装備
アダブティブクルーズコントロールオプション(全車速追従)
レーンキープコントロールオプション(60km/h以上)
リアパーキングセンサー標準装備
パーキングアシストオプション

ドライバー支援の予防安全性能ではタフトのスマートアシストが、サポートの項目が多くさらに、オプションでも支援機能を追加することも可能です。

ハスラーはターボモデルになると支援機能が充実しますが、ノーマルエンジン車ではオプションでも、機能が追加できないところがネックとなっています。

★主な装備の違い

2WDタフトGハスラーX
ガラスルーフトップ標準装備
ターンランプフェンダー取付ドアミラー内蔵
ドアミラーヒーテッド機能オプション標準装備
フロントウィンドゥガラススーパーUV&IRカットUVカット/IRカット
ルーフレール標準装備
フロントセンターアームレスト収納ボックス付収納無し
リアシートスライド標準装備
リアパーソナルテーブル標準装備
自動ドアロック解除標準装備
リバース連動リアワイパー標準装備
パーキングブレーキ電動式機械式
パワーモード標準装備
USBソケット2オプション
バックカメラ標準装備オプション
スピーカー46
TVアンテナ標準装備オプション
フロントブレーキベンチレーテッドディスクソリッドディスク
タイヤ165/65R15165/60R15
マイルドハイブリッド標準装備
メーカー希望小売価格1,485,000円1,518,000円(モノトーン仕様)

タフトはガラスルーフトップや電動パーキングブレーキ、パワーモード、フロントベンチレーテッドディスクブレーキなどが目玉の装備となっています。

ハスラーはリアシートスライドやハイブリッドシステムをもつところが、タフトに対しての強みです。

メーカー希望小売価格ではタフトが安くハスラーはやや高めの設定です。

タフトは販売戦略も考慮しコストをコントロールしたことが窺え、スマートアシストの支援装備や、差別化を図るためのガラスルーフトップ、電動パーキングブレーキなどには惜しみなく投資しています。

しかし、このクルマに必要でないと考えたリアシートのスライドなどは、潔く諦めていて、その結果がこの価格に表れています。

ハスラーはマイルドハイブリッドシステムや凝ったデザインのアルミホイール、ターンランプ内蔵ドアミラー、リアシートスライドなどコストの掛かりそうなものがあり、それが価格に反映していると思えます。

タフトとハスラーどう選ぶか

タフトは当然ハスラーをライバル視していると思いますが、コンセプトは違う方向で開発されていて、新しい軽SUVの使い方やカタチを提案しています。

スタイルはSUVらしさを追求し、ハスラーよりタフでハードな外観をしています。

しかし、本当にタフな性能を備えているのはハスラーで、4WDモデルに設定されるヒルディセントコントロールやスノーモードはタフトの4WD車には装備されません。

タフトの最低地上高やディパーチャーアングルも、ハスラーを超えてはいますが、これも大径タイヤより達成されたもので、その本質はあくまでもSUVらしく見せることにあります。

室内は大人4人でも乗れる広さを確保していますが、重視しているのは前席で、全ての乗員に快適な空間をと考えるハスラーとは違い、リアシートの快適性はそれほど気にしていないと思える造りです。

タフトはSUVを一つのファッションとして捉えていて、それに迫ってはいるけれども本気ではなく、気軽にそのスタイルを楽しむことが目的となっています。

そのため、コストにも気が配られており、ターゲットとしてるのは若い世代、とりわけ男性に向けてのクルマ造りが行われていると思えます。

結論として1~2人で乗るのなら装備も充実しているタフトがお買い得で、ファミリーやリアシートの使用頻度が高いなら、室内が広いハスラーが良いと感じます。

また、4WDの走行安定性を求めるなら、路面や状況に応じたコントロール機能をもつハスラーが優れていて、安定感の高いドライブが可能です。

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