スズキ「スペーシアカスタム」ダイハツ「タントカスタム」比較してみた

キング「タントカスタム」に挑む別格「スペーシアカスタム」

軽スーパーハイトワゴンのパイオニアで、TVCMではキングを自称するダイハツ「タントカスタム」と、「グーン・ダーン」と、軽めの劇画調でTVCMを展開するスズキ「スペーシアカスタム」。

共に、軽視自動車規格の中で、スペースユーティリティを追求したモデルですが、カスタム系は、エアロパーツを装備して精悍な仕様となっています。

今回は、両車種のカスタム系トップモデルを、比較対象として比べてみたいと思います。

「タントカスタム」は、2015年12月にマイナーチェンジを行い、フロントとリアの意匠変更が行われ、内装ではダッシュボードのセンターパネル、フロントドアアームレストのカラー変更が行われています。

「スペーシアカスタム」は、2015年8月にデュアルカメラブレーキサポートと全方位モニターをオプション装備として追加し、Sエネチャージを搭載しました。

まずは、カタログスペックを比較してみます。(数値は共に2WD)

タントカスタムRSトップエディションSA-ⅡスペーシアカスタムXSターボ
全長(mm)3.3953.395
全幅(mm)1.4751.475
全高(mm)1.7501.735
室内長さ(mm)2.2002.215
幅(mm)1.3501.320
高さ(mm)1.3651.375

全長、全幅同じとなっていますが、全高は「タントカスタム」が高くなっています。

室内の長さ、高さは「スペーシアカスタム」が上回っていますが、幅は「タントカスタム」が広くなっています。

タントカスタムRSトップエディションSA-ⅡスペーシアカスタムXSターボ
ホイールベース(mm)2.4552.425
トレッド前(mm)1.3001.295
後(mm)1.2951.290
最低地上高(mm)145155
車両重量(kg)960900
燃料消費率JC08モード26.026.8
最小回転半径(m)4.74.6

ホイールベースの長さ、トレッドの前後長も「タントカスタム」が上回っています。

最低地上高は「タント」が低く、車両重量は「スペーシアカスタム」が軽く設計されています。

燃費はSエネチャージを搭載する「スペーシアカスタム」が良い数値ですが、「タントカスタム」との差は、思う程開いていない印象です。

最小回転半径は「スペーシアカスタム」が小さく小回りが効く車となっています。

タントカスタムRS

トップエディションSA-Ⅱ

スペーシアカスタムXSターボ
エンジン圧縮比9.59.1
最高出力【kw(ps)/rpm】【47(64)/6.400】【47(64)/6.000】
最大トルク【kw(ps)/rpm】【92(9.4)/3.200】【95(9.7)/3.000】
モーター最高出力【kw(ps)/rpm】設定なし【1.6(2.2)/1.000】
最大トルク【kw(ps)/rpm】設定なし【40(4.1)/100】
スタビライザー標準装備標準装備
標準装備設定なし
タイヤ165/55R15165/55R15

エンジンの圧縮比は「タントカスタム」が高圧縮の設定になっていますが、最高出力は自主規制で同じ数値となっています。発生回転域は「スペーシアカスタム」が低い回転数で発生させています。

最大トルクは「スペーシアカスタム」が大きく尚且つ低い回転域で発生させています。

スタビライザーを前後装備する「タントカスタム」に対して、「スペーシアカスタム」は前のみとなっています。

「スペーシアカスタム」が大人しく見える迫力の「タントカスタム」のフロントデザイン

「タントカスタム」は、マイナーチェンジにより、フロントグリル中央のブルーLEDが無くなり、フォグランプ外側にイルミネーションランプが装着されます。

バンパーにメッキガーニッシュが新たに追加されていて、ボンネットフードは全ての「タント」シリーズで樹脂パネルとなっています。

「スペーシアカスタム」は、「タントカスタム」に比べれば、バンパーの張り出しが大人しい感じです。フォグランプ外側の、イルミネーションランプのデザインは、「スペーシアカスタム」が早く採用しています。

「タントカスタム」を含む全ての「タント」で、フロントフェンダーは、樹脂パネルとなっています。

「スペーシアカスタム」は、リアクォーターピラーをウィンド内側に隠して、リアクォーターガラスを大きく見せるデザインを採用しています。

「タントカスタム」を含む、全「タント」シリーズで、リアゲートドアも樹脂パネル製になっていますので、軽く持ち上げることができます。

女性には負担が軽減する仕様となっています。

「スペーシアカスタム」のリアウィンドは、ボディとの一体感が強調されていて、ガラス面積を、大きく広く見せるデザインとなっています。

スライドドアの開口部の広さとステップの高さを比べてみる

(数値は当サイト調べ)

スライドドアドア開口部の広さは、高さで「スペーシア」幅で「タント」が勝っていて、乗り込むステップの高さは、「スペーシアカスタム」が低くなっています。

「タント」は、助手席のドアを開けると、特長であるピラーレスのミラクルオープンドアにより、広い開口部とすることができます。

リアゲートの広さと荷室までの高さを比べてみる

「タントカスタム」

「スペーシアカスタム」

リアゲート開口部の高さ、幅とも「スペーシアカスタム」が勝っていて、荷室までの高さも「スペーシアカスタム」が低くなっています。

荷室のスライド幅を比べてみる

「タントカスタム」

「スペーシアカスタム」

「タントカスタム」が290mm~520mmで、「スペーシアカスタム」が360mm~530mmとなっています。可変量の大きさでは「タント」が勝っています。

但し、両車種とも、ラゲッジスペースを広げて使用する場合、シートのスライドレールが露出しますので、使い勝手は良くありません。(数値は当サイト調べ)

センターメーターの「タントカスタム」に対してオーソドックスな「スペーシアカスタム」

センターメーターレイアウトを採用する「タントカスタム」。ダッシュボードのセンターパネルが、ブラックからブルー基調に変更されています。ステアリングとシフトノブは、革巻となっています。

大型のスピードメーターを中央に配置する、「スペーシアカスタム」。ステアリングは本革巻でパドルシフトが装備されます。

「タントカスタム」トップエディションには、専用ファブリックに、ソフトレザー調シートが用意されます。助手席のシートバックを倒せばテーブルとして使用することができます。

「スペーシアカスタム」のシートは、ファブリック張りとなっています。助手席の下には取り外し可能なトレイが装備されています。

ラゲッジスペースの使い勝手を比べてみる

「タントカスタム」は、運転席側がやや高くなりますが、ラゲッジフロアは、ほぼフラットな状態になります。運手席のスペースは狭くなりますが、ドラインビングポジションはとることができます。

「スペーシアカスタム」は、リアシート部分が高くなりフラットな状態にはなりません。運転席のスペースは極端に狭くなり、通常のドライビングポジションをとることは出来ません。

Sエネチャージを搭載する「スペーシアカスタム」

「タントカスタム」KF型水冷直列3気筒12バルブDOHCインタークーラーターボ横置エンジン。

「スペーシアカスタム」R06A型水冷直列3気筒インタークーラーターボDOHC12バルブエンジン+Sエネチャージ。

「タントカスタム」

「スペーシアカスタム」

両車ともにタイヤサイズは165/55R15で、タイヤは燃費指向のブリジストンエコピアが装着されています。

「タントカスタム」は低いドライビングポジションが特徴

「タントカスタム」のシート位置は、スーパーハイトワゴンとしては、低く設定されているため、運転席のヘッドスペースが大きく、フロントウィンド上端が遠く感じられ、広がりを感じさせます。例えるなら、バスの運転手になったような感覚です。

低いシートポジションですが、視界は充分に確保されていて、見難い印象はありません。又、シートリフターを装備していますので、高めのポジションに変更することもできます。

「スペーシアカスタム」は、スーパーハイトワゴンとしては、標準的なドライビングポジションとなっています。こちらも、シートリフターが装備されていますので、高めのポジションへと変えることも可能です。

「タントカスタム」のセンターメーターレイアウトは、スピードメーターの視認性には問題はありませんが、ドライビングポジションによっては、タコメーターがステアリングの陰になり、見え難くなってしまう場合があります。

「スペーシアカスタム」は、中央に大きなスピードメーターを配置する、オーソドックスなレイアウトで、視認性に問題はありません。

走りの性能と乗り心地は「スペーシアカスタム」がややリード

走り出してみると、「タントカスタム」のKF型ターボエンジンは、回転上昇もスムーズで、重量級のボディを感じさせること無く、スマートな加速をみせます。

対して、「スペーシアカスタム」のR06型ターボエンジンは、トルクがある走りをする印象です。

エンジン回転のスムーズさは、「タントカスタム」のKF型エンジンが良いように思われますが、R06型エンジンは太いトルクで、発進加速に力強さがあり、「タントカスタム」より立ち上がりでは、反応良く加速していく感じです。

ハンドリングの感覚は、「スペーシアカスタム」が素直な印象です。

「スペーシアカスタム」は、切った方向に素直に曲がろうとしますが、「タントカスタム」はキャスターアクションが強く、ステアリングを大きく切ると、中央に戻そうとする動きが強く感じられます。

キャスターアクションの強い車は、通常直進性が良いのですが、「タントカスタム」は中立付近でやや安定しない感じがあります。

乗り心地は「スペーシアカスタム」が良い乗り心地と言えます。

「タントカスタム」は、路面の凸凹を常に拾い、コトコトと振動を伝えて来て、サスペンションが硬い印象を持ちますが、「スペーシアカスタム」は、振動の伝わり方がマイルドでソツなくこなしている印象です。

「タントカスタム」は、15インチタイヤとの相性に、もう少し改善が必要で、「スペーシアカスタム」は、上手く15インチタイヤを履きこなしています。

「タントカスタム」と「スペーシアカスタム」の装備と価格を比べてみる

タントカスタムRSトップエディションSA-Ⅱ(2WD)スペーシアカスタムXSターボ(2WD)
後席左側ミラクルオープンドアスライドドア
ヘッドランプLEDディステャージ
シート表皮ファブリック×ソフトレザー調ファブリック
カラードドアミラーオート格納(サイドアンダーミラー助手席)リモート格納
衝突回避ブレーキ標準装備オプション
エアコンスパークリーンエアフィルター搭載ナノイー搭載
リヤヒーターダクトオプション標準装備
スタビライザー前・後
エコクール設定なし標準装備
スピーカー2個6個
運転席シートヒーター設定なし標準装備
クルーズコントロール設定なし標準装備
パドルシフト設定なし標準装備
フロントオーバヘッドコンソールオプション標準装備
ハイブリッドシステム設定なしSエネチャージ
JC08走行燃費26.026.8
メーカー希望小売価格1.749.600円1.717.200円
デュアルカメラブレーキサポート搭載車

1.792.800円

「タントカスタムRSトップエディションSA-Ⅱ」と「スペーシアカスタムXSターボ」の、装備と仕様が違う部分と、メーカー希望小売価格を比べてみます。

標準装備の状態では、「タントカスタムRSトップエディションSA-Ⅱ」の価格が、高い設定になっていますが、予防安全性能の評価が高い、デュアルカメラブレーキサポートを装備すると、「スペーシアカスタムXSターボ」が高くなります。

「タントカスタム」に、リアヒーターダクトを装備する場合は、ヒーテッドドアミラーとセットオプションになる、寒冷地仕様(14.040円)が必要となります。オーバーヘッドコンソールはオプションで27.324円で用意されます。

「タントカスタム」「スペーシアカスタム」をどう選ぶか

「タント」シリーズの魅力は、大きく開くミラクルオープンドアです。ピラーをドア側に収納することで、乗降性を飛躍的に高めています。

迫力のフロントマスクと、ミラクルオープンドアの使い勝手が必要なら「タントカスタムRSトップエディションSA-Ⅱ」です。

フロアステップまでの高さや、荷室までの高さはやや高くなっていて、不便な面も感じられますが、ミラクルオープンドアの利便性が打ち消してくれます。

走りの性能、乗り心地、燃費で選ぶなら「スペーシアカスタムXSターボ」です。

Sエネチャージ搭載で燃費を改善し、パドルシフトを装備して、軽量ボディ(スーパーハイトワゴンとしては)でスポーティな走りに対応しています。

フロアステップ、荷室までの高さは、低く設定されていますので、乗降性や荷物の積み下ろしにも優れています。但し、積載性には課題があり改善の余地があります。

さらに、「スペーシアカスタムXSターボ」の特長として、オプション装備ながらデュアルカメラブレーキサポートと、全方位モニター付メモリーナビゲーションを装備することができます。

デュアルカメラブレーキサポートは、予防安全性能で軽自動車最高ランクに位置付けられる評価の高いシステムとなっていて、ミリ波レーダーだけのシステムから格段に向上しています。

全方位モニター付メモリーナビゲーションは、車を真上から見たような俯瞰映像を映し出し、車両感覚がつかみにくい縦列駐車などで、車の前後確認が容易にできる、負担を軽減してくれるシステムとなっています。

この、2つのドラーバー支援システムも、「スペーシアカスタムXSターボ」を選択する場合に、大きな判断材料になると思われます。

全方位モニター付メモリーナビゲーション装着車は、127.440円高となっています。(XSターボとXSに装備可能)

ダイハツ「タント」の試乗記事はこちらです。

ダイハツ「タントカスタムXトップエディションSA-Ⅱ」試乗してみた
軽スーパーハイトワゴンのパイオニア「タント」。2003年11月に初代の販売が開始されて、現行のモデルは3代目となります。「タント」がヒットすると他社も追随し、スーパーハイトワゴン分野も、激しい競争が繰り広げられています。今回は、「タント」ノンターボカスタムXトップエディションSA-Ⅱの、魅力を探ってみました。

スズキ「スペーシア」の試乗記事はこちらです。

スズキ「スペーシアカスタムXSターボ」試乗してみた
スズキ「スペーシアカスタム」は、「スペーシア」の大人しいイメージから、迫力のある外観へと変貌した男性ユーザーを意識したモデルです。2015年8月にターボモデルがSエネチャージに換装され、デュアルカメラブレーキが、オプションとして装備できるようになった「スペーシアカスタムXSターボ」の、試乗を行ってみました。
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