トヨタのつながる車「コネクティッドカー」は何ができるのか

Photo:トヨタ自動車 URL:https://toyota.jp/

トヨタ初となるコネクティッドカー「カローラスポーツ」「クラウン」は、DCMと呼ばれる専用通信機を搭載しつながることで、さまざまな情報を提供し、ユーザーのサポートを行います。

これらのサポートメニューは安全・安心を提供するサポートと、快適・便利サポートに分けられ、内容はマイカーの異常発生の予測や、トラブル発生時の対応、スマートフォンからナビの目的地設定予約、オペレーターよる店舗検索など、多くの機能が盛り込まれています。

トヨタ初となるコネクティッドサービスの独自性と必要性を検証してみます。

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安全・安心サポート

ヘルプネット

事故や急病の場合にヘルプネットボタンを操作すると、オペレーターとの通話が可能となり、緊急車両の手配など、サポートを求めることができます。また、ヘルプネットボタンを操作すると、自動で位置情報が送信されるため、緊急車両の出動時間が短縮される可能性があります。

さらに、エアバッグが展開するような事故では自動でオペレーターと接続され、オペレーターに応答がない場合は緊急車両が手配され、車両のデータから乗員のダメージを解析し、消防本部に送信するサポートも行われます。

乗員のダメージ解析に優位性がある

ヘルプネットの機能は自動車保険でも、同じようなサービスを展開しており、セゾン自動車火災保険の、つながるボタンのシステムに良く似ていますが、セゾン自動車火災はスマートフォンに、通信を依存するところがヘルプネットとは違います。

自立した通信機能をもつのは、東京日動火災、損保ジャパン日本興亜のテレマティクス特約ですが、端末が通話機能をもつのは東京海上日動のテレマティクスのみです。

ヘルプネットが優れているのは、衝突の大きさで乗員のダメージを解析し、データーを送信するD-Call Netの、機能を備えているところです。このシステムが重大インシデントと判断すると、オペレーターを通すことなくダイレクトに、ドクターヘリの出動要請を行います。

サービスの必要性:高い

損保会社が提供する自動車保険のテレマティクス特約を比較しています。

テレマティクス(ドライブレコーダー)特約を比較してみる | tatumiの自動車保険ナビ
事故発生時の迅速な対応と、その原因特定などを目的として、損保会社ではテレマティクス端末を利用した特約を発売しています。テレマティクス端末は事故時の通報や記録だけでなく、ドライブ中の安全運転支援を行う機能などがあります。テレマティクス端末を利用して、損保各社が提供するサービスの違いを比較してみます。

マイカーSecurlty

ドアがこじ開けられたなどをオートアラームが検知すると、メールや電話でユーザーに通知し、盗難された場合は位置情報をオペレーターが追跡します。盗難された車両のエンジン停止を確認すると、その場所へ警備員(1時間無料)が派遣され状況確認を行います。

その他にドアロックやウィンドゥの閉め忘れ、ハザードランプの消し忘れなどを検知しメールで通知します。

盗難抑制効果を見込める

DCMの専用通信機の遮断や、無効化が行われない限りは追跡が行われ、盗難対策には有効な手段だと思われます。しかし、イモビライザーが無効化されるように、今後DCMのシステムが解析され、セキュリティの機能が停止させられる危惧はあります。

ドアロックやウィンドゥの閉め忘れ、ハザードランプ消し忘れを通知する機能は、便利な機能です。遠隔操作でドアロック(クラウンのみ)を行うことができますが、ウィンドゥ、ハザードランプの操作を行うことはできません。

機能の必要性:高い

トヨタつながるクルマの保険プラン

トヨタスマートセンターが取得した走行データをもとに、自動車保険の保険料を割引くサービスです。対象となる保険会社は、あいおいニッセイ同和損保のみですが、ノンフリート等級や新規・継続等による制限がなく、従来の割引にプラスして保険料の割引が行われます。なお、割引が行われるのは運転分保険料にあたる部分です。

保険料の割引が行われるのは魅力がある

同様の割引サービスはソニー損保の、やさしい運転キャッシュバック型でも行われていますが、トヨタの割引システムはサポート機能の中にあることで、簡単に利用できることがメリットです。

サービスの必要性:高い

ドライブ診断

ドライバーの運転傾向をもとに安全な運転とエコな運転を自動診断し、採点とアドバイスをスマートフォンに配信します。(カローラスポーツはエコな運転のみ)

自動車保険でも提供されるドライブ診断

ドライバーの運転傾向を計測するドライブ診断は、自動車保険でもスマートフォンアプリを使い提供しています。また、テレマティクス特約を結ぶと、トヨタのシステムと同程度の詳しいレポートが提供されます。

機能の必要性:低い

eケア

<走行アドバイス>

車に異常が発生した場合は、車両のデータから状態を診断し、オペレーターによるアドバイスを行い、販売店での対応が必要とされる場合は、担当の販売店や近くの販売店までの誘導をします。

<ヘルスチェックレポート>

車の状態をセンターが常時診断することで、トラブルの予兆がある場合は、担当の販売店より整備入庫の連絡をナビにより行います。

未然にトラブルを防ぐのが役割

走行アドバイスとヘルスチェックレポートが行われるeケアは、トラブルを未然に防止することに、大きなメリットが感じられます。また、突発的なトラブルのサポートが行われるのも、電子制御に頼る部分が多い現代の車では心強いサービスです。

機能の必要性:中程度

コネクティッドメンテナンスパック

法定点検と走行距離に応じた点検と整備のサポートを行います。

定期点検の通知が主な役割

役割はeケアサポートと同じような部分がありますが、コネクティッドメンテナンスパックでは、法定点検を含めた定期的な整備の通知サポートです。内容はユーザーでも管理できるもので、全てを販売店任せとしないなら必要性は低い機能です。

サービスの必要性:低い

快適・便利サポート

オペレーターサービス

走行中でもオペレーターが希望の店舗などを検索し、ナビに目的地として設定を行います。

走行中に行えるのが大きなメリット

車を停車させることなく、走行中でもオペレーターに依頼し、目的地の検索と設定が行えるのは、ドライバーにとってメリットの大きい機能です。また、店舗の予約(クラウンのみ)も行うことができます。

サービスの必要性:高い

AI音声エージェント

走行中でも話かけるだけで、ナビの目的地設定が行えます。また、目的地の天候や車の機能についてもサポートします。

機能ガイドのサポートにはメリットがある

音声認識によるAIでのナビ操作は、オペレーターサービスと重複するサポートです。AI音声エージェントは、機能ガイドに大きな役割があるように感じられます。

機能の必要性:低い

LINEマイカーアカウント

LINEにマイカーを友だちとして追加することで、出発前にナビに目的地を登録することや、目的地の天候、ガソリンの残量などを乗車する前に確認が行えます。

事前に情報が得られるのはメリットが大きい

車に乗り込む前に目的地の情報や、到着までの時間が掌握できるので、プランの実行が容易になり、給油などの事前準備もスムーズに行うことが可能ですが、マイカーとドライバーに限られたLINEの使用です。

機能の必要性:中程度

ハイブリッドナビ

トヨタスマートセンターの最新地図と集められたビックデータにより、最適なコースで目的地までの案内を行います。

信頼性の高いナビゲーションが提供される

最新の地図情報とビックデーターによるナビゲーションは、新しくできた道路もリアルタイムで反映されるため、ロスの少ないコース設定が可能です。

機能の必要性:高い

「クラウン」と「カローラスポーツ」での違い

「クラウン」と「カローラスポーツ」は、同じコネクティッドカーでも提供されるサービスの項目に違いがあり、「カローラスポーツ」は「クラウン」より、サポートされる項目が少なくなっています。

クラウンカローラスポーツ
安全・安心ヘルプネット
マイカーsecurlty
トヨタつながるクルマ保険プラン
ドライブ診断
eケア
コネクティッドメンテナンスパック
快適・便利オペレーターサービス
AI音声エージェント
LINEマイカーアカウント
ハイブリッドナビ

コネクティッドサービスの基本利用料は、初年度登録より3年間は無料で提供され、4年目より「クラウン」で年間1万7,280円「カローラスポーツ」は1万2,960円です。

現在はトヨタのネットワークのみに接続されていますが、北米仕様の「カローラ」はアップルのカープレイ、アマゾンのアレクサとつながり、車内でWi-Fiの使用も可能となっています。

北米仕様並みの環境が整うと、コネクティッドサービスはさらに使い勝手が向上し、社会とつながるクルマとして利便性が高くなります。

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