トヨタ新型「プリウス」試乗してみた

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試乗記682×171

4代目「プリウス」はTNGAの1号車

新型となって投入される4代目「プリウス」は、2015年9月にアメリカで世界に先駆けて発表され、次いで2015年10月の東京モーターショーに展示されました。

4代目「プリウス」は、発売前にプロトタイプで試乗会を行うなど、メディアに向けて積極的に宣伝活動を展開して来ました。

4代目「プリウス」の特長は、ハイブリッド技術の更なる熟成による低燃費と、TNGAと呼ばれるコンセプトで開発された、新プラットフォームによる走行性能の向上です。

このTNGAによる新プラットフォームは、今後開発されるトヨタの車両に広く採用されていく方針で、4代目「プリウス」はその第1号車となっています。

TNGAとは、車を複数のモジュールに分けて開発し、そのモジュールの組み合わせの違いにより、複数の車種を作り出す事を可能にした技術です。

新型「プリウス」は低く長くワイドになった

新型(50系)プリウスと、旧型(30系)プリウスの、カタログスペックを比較してみます。

新型(50系)プリウス(2WD)旧型(30系)プリウス
全長【mm】4.5404.480
全幅【mm】1.7601.745
全高【mm】1.4701.490
ホイールベース【mm】2.7002.700
トレッドフロント【mm】1.510~1.5301.515~1.525
リア【mm】1.520~1.5401.510~1.520
最低地上高【mm】130140
室内長さ【mm】2.1101.905
幅【mm】1.4901.470
高さ【mm】1.1951.225
サスペンションフロントストラット式コイルスプリング(スタビライザー式)ストラット式コイルスプリング(スタビライザー式)
リアダブルウィッシュボーン式コイルスプリング(スタビライザー式)トーションピーム式コイルスプリング
車両重量【kg】1.310~1.3901.310~1.400
最小回転半径【m】5.1~5.45.2~5.5
Cd値0.240.25

新型「プリウス」は、全長が長くなっていますが、ホイールベースは同じ長さなので、タイヤ前後の、オーバーハング部分が長くなったと考えられます。

全幅、全高と比べてみると、新型「プリウス」のスタイリングは、最低地上高も低くなり旧型より長く低くワイドになっています。

室内の広さは、長さ、幅とも拡大していますが、高さは全高が下げられたために低くなっています。

サスペンションは、4輪独立懸架となりリアにもスタビライザーが装備されます。

車両重量と最小回転半径は、ほぼ同レベルでSモデルに限って言えば、車両重量は新型「プリウス」が10kg重く、最小回転半径は0.1m小さくなっています。

空気抵抗係数(Cd値)は、新型「プリウス」が向上しています。

新型「プリウス」の出力は落ちているが燃費は大幅に向上

新型(50系)プリウス(2WD)旧型(30系)プリウス
エンジン型式2ZR-FXE2ZR-FXE
総排気量【L】1.7971.797
種類水冷直列4気筒DOHC水冷直列4気筒DOHC
使用燃料無鉛レギュラーガソリン無鉛レギュラーガソリン
内径×行程【mm】80.5×88.380.5×88.3
圧縮比13.013.0
最高出力【kw(ps)/rpm】72(98)/5.20073(99)/5.200
最大トルク【N・m(kgf・m)/rpm】142(14.5)/3.600142(14.5)/4.000
燃料タンク【L】4338(Eグレード)45
モーター型式1NM3JM
種類交流同期電動機交流同期電動機(永久磁石式同期型モーター)
最高出力【KW(ps)】53(72)60(82)
最大トルク【N・m(kgf・m)】163(16.6)207(21.1)
動力用主電池種類リチウムイオン電池(ニッケル水素電池)ニッケル水素電池リチウムイオン電池(Eグレード)ニッケル水素電池
個数56(28)2856(Eグレード)28
接続方式直列直列
容量【Ah】3.6(6.5)6.53.6(Eグレード)6.5
システム最高出力【KW(ps)】90(122)100(136)
燃料消費率JC08モード【Km/L】37.240.8(Eグレード)30.432.6(Lグレード)

新型「プリウス」のエンジンは、基本的に旧型と同じエンジンで、最高出力が1PS下っていますが、最大トルクを、低い回転域で発生させるようにチューニングされています。

モーターは新設計され、軽量でコンパクト化されています。最高出力、最大トルク、システム最高出力とも落ちていますが、燃費性能を大幅に向上させています。

4代目「プリウス」と3代目「プリウス」を比べてみる

新型「プリウス」の車体は旧型「プリウス」と比べると、カタログスペックが示す以上に、車高が低く感じられ特にフロントノーズはその低さが印象的です。

新型「プリウス」の、フロントフェンダー前部処理に、近年のトヨタ流デザインを感じます。

ボンネットフードに2本のキャラクターラインが入る新型「プリウス」。この角度から見るとフロントデザインは踏襲されているように見えます。

共に、ウェッジシェイプのくさび型デザインですが、新型「プリウス」はリアの処理が大きく変わっています。リアエンドの上端は、旧型「プリウス」より低くなって、空力に配慮した形になっています。

ルーフラインのピークが、新型は運転席上方に、旧型は室内の中央辺りにある印象です。リアシートのヘッドスペースは、旧型が有利なように見えます。

新型「プリウス」のリアビューは、新しく斬新的なデザインになっています。リアフェンダーは、ピークの張り出しから下(路面側)に向って絞り込まれています。この辺のラインが、トヨタが言うエロい部分なのかも知れません。

新型50系Sグレード

新型50系Sグレード

旧型30系PHV

旧型30系PHV

センターメーターデザインは踏襲されていて、メーターパネルは見易くなっています。

トランスミッションレバー位置が、コンソールよりセンターパネルへ変更されています。

新型50系Sグレード

旧型30系PHV

新型「プリウス」では、橋を架けたようなコンソールデザインは廃止され、ダッシュボードとドアパネルが一体感のあるデザインになって、コックピット感が強調されています。

ダッシュボードは質感が向上していて、旧型のプラスチック感が大幅に払拭されています。

新型50系Sグレード

旧型30系PHV

新型「プリウス」試乗車の内装は、クールグレーと呼ばれる明るいカラーのインテリアです。試乗車のシート表皮は、上級ファブリックとなっています。

新型50系Sグレード

旧型30系PHV

リアシートは、平坦な旧型に対して新型「プリウス」では、サイドが張り出しサポート性を高めています。レッグスペースは、ほぼ同等レベルと言えます。

新型50系Sグレード

旧型30系PHV

新型「プリウス」のラゲッジルームは、駆動用バッテリー搭載位置が変更され、深さが増して容量が大きくなっています。

新型50系Sグレード

旧型30系PHV

新型「プリウス」では始動用バッテリー搭載位置が、エンジンルームになり、バッテリー上がりの状態になっても対応が容易になっています。

新型50系Sグレードのタイヤサイズは195/65R15です。タイヤはブリヂストンエコピアが装着されています。

旧型30系PHV「プリウス」のタイヤサイズは195/65R15で、タイヤはブリヂストンエコピアが装着されています。

新型「プリウス」のタイヤサイズは、ツーリングセレクション系には215/45R17のサイズが用意されますが、その他グレードは195/65R15のサイズとなります。

4代目「プリウス」は走りを備えたハイブリッドカー

新型「プリウス」に、乗り込んでみます。閉まる音にも配慮したと言われるドアの音は、旧型に比べると重い音になっていて安っぽさがありません。

低くなった車高に合わせて、着座位置も低く設定されているので、スポーツセダンの車両感覚です。

運転席からの視界は、旧型「プリウス」よりベルトラインが低くなっていますので、サイドの視界が良くなっています。前方への視界も、ダシュボードの上端が下げられた印象で、良くなっている感じです。

リアシートのヘッドスペースは、外観から想像する程悪くは無く、旧型「プリウス」と同レベルのスペースは確保してあります。

旧型「プリウス」の走りの印象は、初期のロール速度が速く、コーナーでステリングを切ると、車体が急に傾き安定性に欠ける走りです。さらにボディ剛性が不足している事が感じとれ、段差の乗り越えでは、車体が捩れるような不快な音が発生してしまいます。

新型「プリウス」では、この弱点が克服されていて、素早いステアリング操作をしても、ロール速度は抑えられ、姿勢が安定していて不安がありません。

コーナーに入って行っても、車の安定性は変わらず、不安なくアクセルを踏み込んで行くことが出来ます。この辺りは、リアサスペンションが、スタビライザーを装備した独立式となった事も、貢献しているようです。

新しくなったシートも、ホールド性が高く体を支えて走りをサポートしてくれます。

段差の乗り越えでも、不快な音は室内には響かず、ボディがしっかりと受け止めている感覚です。

乗り心地は、フワフワ(フラフラ?)したサペンションの旧型から比べれば、硬い印象を持ちますが、しっかりとした安定した乗り心地で、悪くなった印象はありません。

ブレーキのフィーリングは、少ない踏力で効き始めますが、ややサーボアシストが強いように感じられます。

4代目新型「プリウス」は今までの「プリウス」とは別物

今までの「プリウス」は、燃費性能だけが大きく取り上げられて、評価されて来ましたが、4代目新型「プリウス」は、燃費性能だけのハイブリッド車から、大きく進化を遂げています。

これは、トヨタのハイブリッドカーへの認識の変化を表しているのでしょう。燃費は良いけどそれだけの車では、今後の激しい競争の中では埋もれてしまう。

4代目「プリウス」を別物と変えても、ハイブリッドカーに走りの性能を追加して、更なる魅力のある車に仕上げる、そのように思えます。

低くなったボディや、シャープなスタイリングに負けない骨格性能を備えて、走行性能を格段に向上させた新型「プリウス」は、今まで興味を示さなかった層にも、アピールしようとしています。

但し、今までの「プリウス」を大きく評価し、これで良いと思われていたユーザーには、やや異質の車と映るかも知れません。

4代目新型「プリウス」の、売れ筋になると思われるSグレードのメーカー希望小売価格は2.479.091円で、旧モデルのSグレードは2.386.286円でしたので、92.805円高い設定になっています。

装備が違う主要なところは

フロアアンダーカバーが標準装備。

ヘッドランプがディスチャージからLEDに変更。

ステアリング素材がウレタンから合皮に変更。

電動ムーンルーフ、衝突回避ブレーキがオプション装備として選択可能となりました。

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