トヨタ新型「RAV4」試乗してみた

トヨタ新型「RAV4」が3年の空白期間を経て国内へ登場しました。

新型「RAV4」は5代目となるモデルですが、初代は1994年に世の中が、アウトドアブームの盛り上がりをみせるなか、都市型のSUVとして登場します。

スタイルは本格的なオフローダーとは違い、当時の月面探索車のような斬新さがあり、これまでの無骨なイメージがつきまとう4×4を、スタイリッシュな車に変身させていました。

また、カローラやセリカと部品を共用するモノコック構造のボディは、現在の主流となるコンパクトSUVのパイオニアとなる車でした。

2代目「RAV4」が登場するのは6年後の2000年で、初代が室内空間の狭さを指摘されたため、その弱点を克服したモデルを登場させます。

ボディは余裕のある5ドアモデルをメインとし、3ナンバーサイズとなり存在感を高めましたが、スタイルに初代ほどのインパクトはなく、手堅くまとめられた印象をもつモデルでした。

3代目の「RAV4」はさらにボディを拡大させ、海外販売を強く意識したモデルとして2005年に登場し、これまでラインナップしていた3ドアモデルを廃止します。

5ドアのみとなったボディは1.8mを超える幅と、4.3mを超える長さをもち、室内空間は余裕のある広さを実現させていました。しかし、国内ではもて余す大きさとなり人気は低迷してしまいます。

このことから2013年には4代目が登場し、海外では販売が開始されますが、国内には投入が見送られ、モデルチェンジをしないまま2016年に販売が終了し「RAV4」は国内より一旦姿を消します。

国内では人気が振るわず投入が見送られた4代目ですが、このモデルは2016年と2017年に、SUV世界販売台数No.1となる高い人気を集めます。

このことから「RAV4」をもう一度国内へ投入する機運が高まり、2019年3月より5代目が登場することとなります。

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新型「RAV4」のサイズとスペック

新型旧型
全長(mm)4,600(4,610)4,570
全幅(mm)1,855(1,865)1,845
全高(mm)1,685(1,690)1,545~1,565
ホイールベース(mm)2,6902,660

新型「RAV4」はTNGA思想によるGA-Kプラットフォームを採用し、4代目モデルと比べると全長で+30(40)mm、全幅+10(20)mm、全高+140~120mm(145~125mm)と大きくなり、ホイールベースも+30mm伸ばされています。

排気量(L)最大出力(PS/rpm)最大トルク(kgf・m/rpm)
ガソリンモデル2.0171/6,60021.1/4,800
ハイブリッドモデルエンジン2.5178/5,70022.5/3,600~5,200
モーターフロント12020.6
リア5412.3
サスペンションフロントマクファーソンストラット
リアダブルウィッシュボーン
ブレーキフロントベンチレーテッドディスク
リアソリッドディスク

ガソリンモデル搭載される2.0Lダイナミックフォースエンジンは、すでに「レクサス」UXに使用されているもので、高出力と全速度域でのトルクアップを実現させています。

また、世界でもトップレベルの熱効率40%を達成し、エネルギーロスを抑えるとともに、クリーンな排ガスは世界各国の規制をクリアする性能です。

ハイブリッドモデルの2.5Lダイナミックフォースエンジンは、「カムリ」に初めて採用した熱効率41%の、ハイブリッド用ダイナミックフォースエンジンと基本的に同じ仕様で、余裕のあるトルク特性をもちます。

グレード駆動方式車両重量(kg)燃費性能WLTC(km/L)
ガソリンAdventure4WD1,63015.2
G“Z package”1,620
G1,590
X2WD/4WD1,500/1,57015.8/15.2
ハイブリッドHYBRID GE-Four1,69020.6
HYBRID X2WD/E-Four1,620/1,67021.4/20.6

グレードはガソリンモデルに4タイプ、ハイブリッドモデルは2タイプ用意し、ハイブリッドモデルより、ガソリンモデルのラインナップを充実させています。

またガソリン、ハイブリッドモデルともに、ベーシックな X を除くと駆動方式は全てAWD仕様で統一され、ハイブリッドモデルはリアにモーターを備えるE-Four方式となります。

燃費性能は新型の高効率エンジンにより、車両重量を考えるとガソリンモデルでも、WLTCモード15.2km/L(AWD)と優秀で、ハイブリッドモデルでは20.6km/L(E-Four)を記録しています。

今回試乗したのはハイブリッドのHYBRID G グレードで、モデリスタブランドのエアロキットが装着されています。

アクティブと洗練さを求めたエクステリアデザイン

トヨタのフロントデザインキーンルックは、新型「RAV4」でも健在で、多くの凹凸とラインで創る顔つきはSUVらしい力強さを表現します。

Gグレードのフロントグリルはガンメタリック、スキッドプレートはシルバーで塗装され、Bi-Beam LEDヘッドランプが標準で装備されます。なお、アプローチアングルは18度です。

スタイリングは2つの八角形を組み合わせた、クロスオクタゴンがテーマでデザインされ、ホイールアーチも円形ではなく、多角形でデザインされています。

リアはフロントに比べると持ち上げられ、デパチャーアングル20.5度を確保しています。

フロントと同様にシルバー塗装のスキッドプレートを装備するリアは、エキゾーストマフラーが左右2本出しにされています。

Gグレードのテールゲートには高輝度シルバーガーニッシュが追加されます。

テールゲートにはサイドスポイラーを装着し、それと繋がるようにCピラーに小さなパーツを配置しアクセントをつけています。

リアコンビネーションランプはボディ面より外に出すことで、タフな印象を創り出し、後付けしたような一体感を欠くバンパーもゴツさを演出します。

ミドルクラス用のハイブリッドエンジンとして開発された、A25A-FXS型2.5Lダイナミックフォースエンジンは、「RAV4」が4車種目の搭載モデルとなります。

ホイールはスーパークロームメタリック塗装され、タイヤはダンロップグラントレック225/60R18インチが装着されています。

インテリアは機能的で使う道具としてのデザイン

ソフトパッドを使う水平基調のインパネは、直線を多用して造られ、エクステリアと統一したデザインイメージで仕上げています。

メーターパネルには中央に大型のスピードメーター、左にハイブリッドインジケーター、右に燃料計と水温計が配置されます。

ステアリングとセレクトレバーは本革巻で、サテンメッキの加飾が施されます。

エアコンは1席集中モードと湿度センサーを備えた、S-FLOW技術をハイブリッドモデルには採用し、パワーの損失と燃費の向上を図っています。

S-FLOWは乗員をセンサーが感知することで、その席だけの空調を行いエアコンの過剰な運転を抑制します。また、ドライバーのみの場合は1席集中モードへ自動的に移行し、さらなる省燃費運転を行います。

ハイブリッドモデルはダイヤル式のドライブセレクトモードで、ECO、NORMAL(プッシュ式)、SPORTの選択が行えます。

TRAILモードは空転したタイヤにブレーキを掛けることで、反対側のタイヤに駆動力を伝へ、接地するタイヤに最適な駆動力を伝えることで、スタックからの脱出を図るモードです。

メーターナセルも多角形に拘りデザインされ、インサイドドアグリップも角を強調した、ゴツイ雰囲気が伝わる創りにされています。

ステアリングの右には HYBRID G に標準装備の、パワーバックドア、ステアリングヒータースイッチが配置され、アクセルベダルはオルガンタイプを採用します。

センターコンソールには取り外し式のトレイがあり、内部にはUSB端子が2個装備されます。

シートはブラックカラーの合成皮革に、ライトグレーのステッチが入れられます。運転席には電動ランバーサポートを備えた8ウェイのパワーシートが装着されます。

リアシートは僅かに張り出したサイドサポートが、適度に体をホールドし、見た目よりもズレ難く疲労の少ない乗り心地です。

リアシート用の空調送風口の下には、スマートフォンの充電用にUSBt端子が2個備わります。

ラゲッジスペースはVDA法で542Lの容量があり、奥行きと幅は十分に確保され深さはやや不足気味です。

ラゲッジルームにはネット付きの小物入れとデッキフックが2個備わります。

ラゲッジフロアの下にはオプション装備のスペアタイヤが収まります。

ワイルドだけど威圧感を出さないフロントデザイン

ホワイトパールに塗られた「RAV4」と対面します。

5代目の「RAV4」はつり目型のヘッドランプに、やや突き出したフロントグリル、バンパーの大きな開口部が、トヨタの車をイメージする顔にデザインされています。

SUVの力強さを表現するため取り入れた多角形のコンセプトは、フロントにも取り入れられ、微妙な凹凸と直線的なラインがワイルドな印象を与えます。

試乗車にはモデリスタのエアロパーツが装着されたことで、ガンダムチックな仕上がりとなり、さらにエッジが強調されるスタイルとなっています。

しかし、フロントには光ものの加飾がないため、野性味はあるのですが極端な威圧感がなく、周囲に馴染むような雰囲気をもちます。

また、ボンネットは抑揚を抑え、平らな形状でボリューム感を控えており、機能的でクラシックな雰囲気も漂わせます。

車の大きさを感じさせない視界の良さ

室内に乗り込むと低めのインパネは前方への見通しが良く、センターに位置するナビゲーションも高さが抑えられ、視界を広くすることに貢献しています。

さらに、水平で直線的なベルトラインと、平坦なボンネットは車両感覚が掴み易く、1.8メートルを超える車幅ですが、それを感じさせない見切りの良さがあります。

インパネはエクステリアと同様に直線的なラインが多用され、ソフトパッドに本物のステッチを入れ、基本的な質感を高めているのですが、豪華ではなく使う道具としてのインテリアを追求しています。

ステアリングやセンタークラスターの加飾も控えめで、抑えたカラーのトーンは機能的でスタンダードな印象に仕上げています。

メータパネルに目をやると、7インチのマルチインフォメーションディスプレイに表示される、スピードメーターの針が非常にグラフィカルな動きで、新しい車に触れているワクワク感を上手く演出しています。

シートは合成皮革で本革と比べるとやや質感に欠けますが、掛かる体圧はよく考えられているようで、腰から背中にかけての収まりがよく、ほどよいサポート性を発揮しています。

軽快で気持ち良い走りを生むパワートレーン

スタートボタンを押すとREADYの文字が表示され、軽いシステム音とともにハイブリッドシステムが起動します。いつも通りの静かな車内で、ATセレクトレバーをDレンジへ入れアクセルを軽く踏み込むと、モーター音を軽く響かせ「RAV4」は動き出します。

ATセレクトレバーはドライブセレクターを設置するため、やや離れた位置にあり一体感に欠けるポジションとなっていて、シーケンシャルシフトとなっているだけに少し残念な部分です。

走り出した新型「RAV4」はアクセルを踏み込むと素早く加速を開始し、非常にダイレクトでパワフルな反応は、パワーアップしたリアモーターの力を実感させます。

同じ2.5Lハイブリッドシステムの「カムリ」と比べても、車両重量が重い「RAV4」が軽やかな加速で、E-Four システムの効果の大きさが分かります。

また、リアモーターがアシストしない軽い踏み込み領域でも、応答の遅れが少なくダイレクト感のある走りは、2.5LハイブリッドシステムTHS-IIの進歩を感じます。

この進歩したTHS-IIのパワーとシンクロするように、ハンドリングも軽快な反応でクセがなく、ミドルサイズの車を操っている感覚がありません。

ステアリングの操作に対しての動きが自然で、頭の中で曲がるイメージと車の反応が一致し易く、この辺りはTNGAよる効果と、その熟成が進んでいることをうかがわせます。

乗り心地は外見に似合わずマイルドで路面からの突き上げも少なく、しなやかに動く足回りが衝撃を和らげていて、セダンに近い快適性をもっています。

新型となった「RAV4」はタフでワイルドなスタイルと、走破性の高い4WDシステムで、都会的なスペシャリティーSUVとは違う個性を打ち出しています。

ミドルサイズであるにもかかわらず、負担の少ない扱い易さは完成度が高く、国内使用においても魅力的で興味をそそられる車です。

今回試乗した HYBRID G は Bi-Beam LEDヘッドランプ、パワーバックドア、インテリジェントクリアランスソナー、リヤクロストラフィックオートブレーキ+ブラインドスポットモニターなどが標準装備され、メーカー希望小売価格3,817,800円です。

なお、試乗車に装着されていたモデリスタのエアロキットは193,320円です。

新型「RAV4」のおすすめのグレードを考えてみました。

トヨタ新型「RAV4」おすすめグレードを考えてみる | tatumiの車探訪記
5代目へとフルモデルチェンジを行った、新型「RAV4」のおすすめするグレードを考えてみます。グレードはガソリンモデルに “Adventure”  “G Zpackage”  “G”  “X” の4つを用意し、ハイブリッドモデルは “HRBRID G”  “HRBRID X” 2グレードの展開です。
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