ホンダ「ヴェゼル」マツダ「CX-3」比較してみた

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国内では売れ筋となるコンパクトSUVホンダ「ヴェゼル」マツダ「CX-3」

ホンダ「ヴェゼル」マツダ「CX-3」は、人気を集めるクロスオーバーSUVのジャンルに、取り回しがし易いコンパクトなサイズで登場し、スタイリッシュなボディデザインを纏っています。

ミニバンの人気に陰りが見える中、都市型のSUVはそのシェアを伸ばしており、各メーカーはこの流れに乗り遅れまいと、魅力のある車を送り出しています。

ホンダ「ヴェゼル」は、2013年12月より販売が開始され、グローバルな販売展開をしており、搭載するエンジンはハイブリッドモデルと、ガソリンモデルの二本立てとなっています。

国内では2014年、2015年とSUVとして年間新車販売台数トップとなり、高い人気を誇り支持を集めています。

マツダ「CX-3」は、2015年2月より販売が開始され、国内で新車の乗用車としてはただ一つの、ディーゼルエンジンのみを搭載するディーゼルエンジン専用車として、登場して来ました。

スカイアクティブ技術によるクリーンディーゼルと、魂動コンセプトによるエクステリアデザインの融合が特徴となっています。

今回は両車種のトップグレードとなる、「ヴェゼル」ハイブリッドZと、マツダ「CX-3」ツーリングLパッケージを比較してみたいと思います。

サイズ的には「ヴェゼル」が「CX-3」を上回る

カタログスペックを比較してみます。

ヴェゼルハイブリッドZ(FF)CX-3XDツーリングLパッケージAT(FF)
全長(m)4.2954.275
全幅(m)1.7701.765
全高(m)1.6051.550
ホイールベース(m)2.6102.570
トレッド前(m)1.5351.525
後(m)1.5401.520
最低地上高(m)0.1850.160
車両重量(kg)1.3001.260
インテリア寸法長さ(m)1.9301.810
幅 (m)1.4851.435
高さ(m)1.2651.210

数値的には全てで「ヴェゼル」が上回っていて、数値から判断すると「ヴェゼル」は「CX-3」より少し大きく重いSUVと言えます。

パワーの「ヴェゼル」トルクの「CX-3」

ヴェゼルハイブリッドZ(FF)CX-3XDツーリングLパッケージAT(FF)
エンジン種類水冷直列4気筒横置DOHC16バルブ水冷直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボ
排気量(L)1.4961.498
最高出力【KW(PS)/rpm】97(132)/6.60077(105)/4.000
最大トルク【N・m(kgf・m)/rpm】156(15.9)/4.600270(27.5)/1.600-2.500
使用燃料無鉛レギュラーガソリン軽油
モーター最高出力【KW(PS)/rpm】22(29.5)/1.313-2.000
最大トルク【N・m(kgf・m)/rpm】160(16.3)/0-1.313 ∗
エンジン+モーター最高出力【KW(PS)】112(152)
JC08モード走行燃料消費率(km/L)24.223.0
最小回転半径(m)5.35.3
タイヤ215 / 55R17215 / 50R18

「ヴェゼル」はハイブリッドシステム、「CX-3」はクリーンディーゼルターボを搭載しており、エンジンパワーは「ヴェゼル」が、トルクは「CX-3」が勝る仕様となっています。

燃費はハイブリッドシステムを搭載する「ヴェゼル」が勝っていますが、「CX-3」は安価な軽油が燃料となっていますので、かかる燃料費は走行距離を含めて、計算してみる必要があります。

タイヤサイズは「CX-3」が扁平率が低い、ワンサイズ径の大きいタイヤを採用しています。

乗用車的な「ヴェゼル」スポーツカー的な「CX-3」

「ヴェゼル」は、フロントフェンダーの膨らみを大きくさせるデザインで、安定感のあるスタイルに仕上げています。

「CX-3」は、スムーズな面構成でキレイなボディ面を作り出しています。

フロントノーズをコンパクトにデザインしている「ヴェゼル」に対して、「CX-3」はノーズが長くデザインされています。

ベルトラインは直線的な「ヴェゼル」に対して、「CX-3」は緩やかな曲線を描くラインです。

オーソドックスなリアデザインで特徴が少ない「ヴェゼル」に対して、「CX-3」は個性的な面構成で、認識され易くなっています。

乗用車的なイメージに近い「ヴェゼル」に対して、「CX-3」はキャビンのグラスエリアを狭くし、大きなタイヤが目立つスポーツカー的なデザインに作り上げています。

ダッシュボードがドライバー側に湾曲している「ヴェゼル」に対して、「CX-3」は直線的な作りです。

メータパネルはグラフィック表示を使い賑やかで未来的な「ヴェゼル」に対して、オーソドックスな「CX-3」ですが、アクティブ・ドライビング・ディスプレイは先進性を感じます。

ウィンカーレバーが「CX-3」は、水平に近い角度になるように取付けらており、操作性が向上して使い易くなっています。

空調のコントロールはタッチパネルに、7速DCTを操作するハイブリッド感溢れるATシフトレバーなど、「ヴェゼル」はメーターパネルのデザインと共に、未来的な雰囲気を作り出しています。

「CX-3」はセンターコンソールに、ナビゲーションやオーディオを、手元で操作するコマンダーコントロールと、呼ばれる操作系を導入しています。

空調のコントロールはダイヤル式で、従来からある方式ですが、車の操作性としては好ましいものと思えます。

運手席に広がりを感じる「ヴェゼル」に対して、「CX-3」はタイトに感じさせます。

シートの素材は「ヴェゼル」「CX-3」共に、合皮×本革が使用されています。

「ヴェゼル」のリアシートは、横方向に余裕を感じさせますが、「CX-3」は膝周り足元とも余裕は感じられません。

ヘッドスペースは「ヴェゼル」「CX-3」共にミニマムですが、「ヴェゼル」がやや有利なスペースを確保しています。

ラゲッジスペースは「ヴェゼル」が幅、奥行き共に広く容量を確保しています。

「CX-3」はリアシートを倒した場合に、フラットになるようラゲッジを底上げ(二段底になっている)しており、狭いラゲッジを益々狭く見せてしまっています。

リアゲートの開口部も「ヴェゼル」は広く、下から開く構造になっていますが、「CX-3」は開口部が狭く、高い位置から開く構造になっていますので、使い勝手が良くありません。

「ヴェゼル」LEB-H1ハイブリッドシステムの最高出力は152PSで、型式は同じ「フィット」の、LEB-H1ハイブリッドシステム最高出力137PSを大きく上回っています。

システム最高出力を大きく向上させているのは、LEBエンジンの出力向上で「フィット」の110PSから「ヴェゼル」は132PSにアップしています。

「CX-3」のS5-DPTS型ディーゼルターボエンジン。1.5Lながら最大トルクが27.5kgf・m/1.600-2.500rpmと、2.5Lガソリンエンジン車以上の高トルクを誇ります。

「ヴェゼル」のタイヤサイズは215/55R17で、タイヤはダンロップSPスポーツMAXX050が装着されています。

「CX-3」のタイヤサイズは215/50R18で、タイヤはトーヨープロクセサスR40を装着しています。

発進加速は「CX-3」だけど加速の伸びは「ヴェゼル」

「ヴェゼル」と「CX-3」の運転席にそれぞれ乗り込んで感じられるのは、「CX-3」のより足を伸ばした、自然なドライビングポジションをとれる事です。

「ヴェゼル」だけに乗っていれば、さほど気にはならないのですが、乗り換えてみると「CX-3」のドライビングポジションの良さに気付かされます。

「CX-3」では、エンジンとフロントタイヤを前方へ配置する事に依り、フロントタイヤハウスの室内への影響を無くして、この自然なドライビングポジションを実現させています。

走り出しの発進加速の印象は、ディーゼルエンジンを積む「CX-3」が力強い加速を示します。2.5Lガソリンエンジン車以上の高トルクを、低い回転で発生させる「CX-3」はグイグイと前に出て行く感じです。

「ヴェゼル」もECONを切りSモードを使えば、かなりの出足をみせますが、初期の加速では「CX-3」に分があるように感じられます。

発進加速では後れをとる「ヴェゼル」も、加速の伸びでは「CX-3」を上回るフィーリングを伝えて来ます。

「CX-3」のディゼルターボエンジンは、低回転から高トルクを発生させているために、それ以上の盛り上がりがありませんが、「ヴェゼル」はSモードを使用し、エンジンを回して行けば、ガソリンエンジンのパワーの盛り上がりを感じる事が出来、加速が伸びて行く感じです。

「ヴェゼル」「CX-3」のステアリングの反応は、「ヴェゼル」がややシャープな反応を示すように感じます。

「ヴェゼル」は、駆動用パッテリーをリアに搭載しているために、前後のバランスが良くなっており、車両重量が「CX-3」よりも重いにも係わらず、コーナーでも軽快な身のこなしです。

走り自体は低扁平率のタイヤと相まって、重厚感のある走るをみせるのですが、ステアリングは軽く、スピードを上げるとやや軽すぎると感じる場面もあります。

車の動き自体は、ステアリングを切ればノーズは素直にインを向き、リアも良く追随してくるのが分かります。

室内の静粛性は、ハイブリッドの「ヴェゼル」がEV走行が可能なために、静かに感じる領域が広く感じられます。

「CX-3」のディーゼルエンジンも、ナチュラル・サウンド・スムーザー技術を使い、ディーゼルエンジンとは思えない静かさを実現させているのですが、EV走行の静かさには敵いません。加えて「CX-3」はロードノイズの侵入があり、遮音に改善する部分があります。

リアシートの居住性は2人が余裕で座れる「ヴェゼル」と、なんとか座れる「CX-3」とかなりの差があります。

「ヴェゼル」はクーペスタイルで、ヘッドスペースこそ少なくなっていますが、膝周り足元とも余裕があり、センタータンクレイアウトの利点を活かして、シートがチップアップするなど使える幅を広げています。

ラゲッジスペースについても、容量、使い勝手も含めて「ヴェゼル」に軍配が上がります。センタータンクレイアウトはここでも威力を発揮し、「ヴェゼル」はハイブリッドシステムを搭載する車とは思えぬ広さと、底面がフラットになる使い勝手の良さをもたらしています。

全てにおいて満足度が高い「ヴェゼル」割り切ったコンセプトの「CX-3」

「ヴェゼル」はコンパクトSVUとして、かなり満足が高い車に仕上がっています。

クーペスタイルとしながらも、ホンダのMM思想によるキャビン優先の設計で、リアシート、ラゲッジスペースとも、実用車として充分に使える広さを実現させています。

インテリアもソフトパッドを随所に配置し質感を高めています。走性能も外見に劣らずスポーティな走りをみせ期待を裏切りません。

「ヴェゼル」はスタイリッシュなクーペデザインでありながら、パーソナルな使い方から、ファミリーで使っても満足出来る、幅の広いコンパクトSUVとなっています。

「CX-3」は魂動コンセプトによる、美しい面構成を持つボディデザインと、ドライバーが車を操る事に力が注がれています。

ロングノーズに狭いリアウィンドのグラスエリア、剥き出しのタイヤ感を演出する黒く塗られたホイールフェンダーアーチなど、SUVにスポーツカー的なイメージを植え付けています。

運転席に座ってもコンパクトSUVの感じは無く、足が前に伸びる自然なドラインビングポジションです。

「ヴェゼル」の特徴の無いリアデザイン「CX-3」のリアシートラゲッジの狭さ

「ヴェゼル」はSUVとしてクーペスタイルの、スタイリッシュなボディデザインですが、リアデザインは平凡で、どこかで見たことのある車風な、無国籍な印象を受けます。

後ろから見ても直ぐ「ヴェゼル」だと分かるような、個性のあるデザインが欲しかったところです。

さらに高回転域でのエンジンの五月蠅さも気に掛かります。エンジンが唸りを上げるホンダサウンドは、高回転を使用する場合はドライバーに負担が掛かります。

「CX-3」はスポーツカー的なスタイリングと、ドライバー優先の思想の元に、リアシートの居住性ラゲッジの広さや使い勝手は犠牲になっています。

リアゲートの開口部を広く取らないのも、走行性能をを支えるボディ剛性を落とさないために、割り切った仕様にしています。

「万人向けの車は作らない国内シェア8%で良い」と割り切ったマツダの車作りの考えから、「この考えを理解出来る人だけお使いください」との、メッセージが込められているように思えます。

「ヴェゼル」「CX-3」標準装備と価格を比較

「ヴェゼル」と「CX-3」標準装備で大きく違う部分を抜き出してみます。

ヴェゼルハイブリッドZ(FF)CX-3XD

ツーリング

Lパッケージ

(FF)AT

ブラインド・スポット・モニタリング設定なし標準装備
アダプティブ・フロントライティング・システム設定なし標準装備
ハイビーム・コントロールシステム設定なし標準装備
車線逸脱警報システム設定なし標準装備
バックガイドモニターオプション標準装備
SPORTモードスイッチ標準装備設定なし
エアコンプラズマクラスター技術搭載左右独立温度コントロール式フルオート、アレルフリー高性能脱臭フィルター花粉除去フィルター
リアヒーターダクト標準装備設定なし
リアシートリクライニング標準装備設定なし
コンフォートビューパッケージ親水/ヒーテッドドアミラー+フロントドア撥水ガラス+熱線入りフロントウィンド4WDにヒーテッドドアミラーは標準装備その他は設定なし
リバース連動ドアミラー(助手席)標準装備設定なし
ルーフレール標準装備設定なし
フロントウィンドガラス遮熱/UVカット/ハーフシェイド熱線吸収グリーンガラス/UVカット
フロントドアガラス遮熱/スーパーUVカット熱線吸収グリーンガラス/UVカット
リアドア/テールゲートUVカット機能付プライバシーガラスダークティンデッドガラス/UVカット
クルーズコントロール標準装備設定なし
ワンタッチ式パワーウィンド全ドア運転席のみ
メーカー希望小売価格2,580,000円2,808,000円

「CX-3」は「ヴェゼル」に設定が無い、危険認知支援技術を装備していますが、メーカー希望小売価格は228.000円「CX-3」が「ヴェゼル」より高くなっています。

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