ホンダ「ヴェゼル」2018/2(MC)試乗してみた

ホンダのコンパクトSUV「ヴェゼル」が、マイナーチェンジされ登場しました。

「ヴェゼル」は2013年に登場し、2014年~2016年は国内販売NO.1の高い人気を誇るコンパクトSUVでしたが、2016年にトヨタ「C-HR」の登場により、2017年はその座を明け渡していました。

今回のマイナーチェンジでは、ライバル「C-HR」の登場と発売から5年目に入ったことから、車の魅力を増し競争力を高めるためのテコ入れを行っています。

エクステリはフロントヘッドランプがインラインタイプのLEDとなり、インテリアでは運転席、助手席のシート形状が変えられたのが大きな変更部分です。

またハイブリッドシステムも、これまでよりスムーズな走りを目指し改良を行い、加えてブレーキフィーリングの改善が実施されています。

その他の変更点としては、安全運転支援システム Honda SENSING を、一部のグレードでオプション装備としていたところを、全車標準装備としています。

国内販売台数No.1奪回を狙い、マイナーチェンジされた「ヴェゼル」の試乗車は、 “HYBRID Z Honda SENSING” で、最上位 グレード“RS” に次ぐ車両です。

フロントはよりシャープなデザイン

インラインタイプのヘッドランプとなったフロントは、シャープな印象が増し、よりスポーティな印象を与えるフロントマスクとなっています。

全高は1.605mmとやや高く感じますが、これによりSUVの大きさを感じさ、室内の空間を確保しています。

リアスタイルは、リアコンビネーションランプの意匠が変えられた程度の少ない変更です。

ボリュームを感じさせるリア周りのデザインです。

搭載されるLEB-H1ハイブリッドシステムは、エンジンの最高出力132PS/6,600rpm、最高トルク15.9kgf・m/4,600rpmで、モーターは最高出力29.5PS/1,313-2,000rpm、最大トルク16.3kgf・m/0-1,313rpmです。

燃費は23.4km/L(試乗車 HYBRID Z FF)とされ、パワーと燃費のスペックはマイナーチェンジ前と変わりません。

タイヤは215/55R17サイズのダンロップSPスポーツマックスが装着されています。

質感を高め上質感を増したインテリア

インパネはマイナーチェンジ前と変わらないデザインですが、ソフトパッドを使われる部分が増え質感を高めています。

シートやセンターコンソールのステッチが変更され、より目立つデザインとなっています。

フロントシートはよりサポート性の向上を目指して形状を変更しています。

リアシートの形状はマイナーチェンジ前と同じで変更はありません。

広いラゲッジスペースを備えるところは、「ヴェゼル」の大きな魅力の一つで、外観からは想像できない程の容量を確保しています。

「ヴェゼル」のイメージを守るマイナーチェンジ

マイナーチェンジされた「ヴェゼル」は、メッキガーニッシュがフロントグリルの両端まで延び、シャープな印象を与えるフロントデザインとなっています。

この変化を感じさせるフロントに対してのリアデザインは、リアコンビネーションランプのレンズカバーが、ダークスモークとなった程度で、サイドのデザインとともに大きな変更はありません。

これは「ヴェゼル」が販売台数で「C-HR」に抜かれたとはいえ、5年目に入った今でも落ち込みが少なく、好調さを保っていることから、大きな変更は必要ないと考えられたのでしょう。

フロントのデザインも「ヴェゼル」オーナーや、車に深い関心がある人なら、マイナーチェンジで変わったと認識できますが、一般の人ならなんとなくカッコ良くなって、質感が高まったなと思える程度の変更に留めています。

ドアを開け室内に乗り込んでみると、センターコンソールやシートの強調されたステッチと、増やされたソフトパッドが、これまでより質感を高めています。

ドアの重量や厚みもボディのボリューム感に相応しい造りで、閉めた音の響きに重さがあり、クラス以上の車に感じさせるところも、人気がある理由の一つなのでしょう。

ダイレクト感が増し気持ちよく走れる「ヴェゼル」

形状が変更された運手席のシートに収まると、これまでより体が沈み包み込まれる感覚となります。

マイナーチェンジ前の「ヴェゼル」のシートは、リラックスして乗ることを優先したように思える、ワールドサイズとも思える大きさでしたが、よりスポーティな走行に対応できる形状に変わっています。

パーキングブレーキを解除し、Dドライブへ入れスタートさせますが、パーキングブレーキの作動ランプが、メーター内だけに表示され、手元の操作レバーには表示されない方式です。

慣れると問題ないと思われますが、手元の操作レバーにも作動状態が確認できるランプがあると、より確実で親切な設計になると感じます。

公道に出てアクセルを軽く踏み込むと、これまでよりも反応が良く気持ちの良い加速で、レスポンスが大幅に改善されていることが実感され、ハイブリッドシステムの改良が効果を表しています。

この反応の良さはATミッション「DCT」の改良も一役買っており、間延びのないダイレクトなパワーの伝わり方で、さらに低速域では、アクセルのオンオフに対するギクシャクとした動きが抑えられ、スムーズに追随する領域を拡大させています。

これまでの「ヴェゼル」では、アクセルを床まで踏み込むようにしないと、素早い加速が得られず、ややドライバビリティに欠ける部分がありました。

燃費を意識しての設定と思われますが、アクセルの軽い踏み込みには反応が悪く、それらしく走るにはスポーツモードを多用する必要がありました。

フィーリングを改善したとされるブレーキも、あるところから急激に効き出す性格が影を潜め、普通の感覚で安心し踏み込めるものとなり、この部分でも走行フィーリングの向上に貢献しています。

また大きくサポート性が低かったフロントシートも、横方向への体の動きがなくなり、長距離のドライブでも、疲れを感じることが少なくなると思えます。

車の熟成度を高めた「ヴェゼル」に足りないもの

「ヴェゼル」はスタイリッシュなボディに広い室内で、扱い易いサイズと言うこともあり多くの支持を集めて来ましたが、不満に感じる部分も存在していました。

マイナーチェンジでは、これまでの不満な部分が大きく払拭され、車の熟成度を上げ完成度を高めています。

スタイルや室内の広さだけでなく、改良されたエンジンとパワートレーンは、相応しい走りの性能を身に着け、ブレーキタッチも神経質な部分が取り払われています。

試乗した「ヴェゼル“HYBRID Z Honda SENSING”」のメーカー希望小売価格は2,710,000円(2WD)となっています。

最後に走りの要素を高めた「ヴェゼル」に、足りないと感じ採用して欲しかったものを考えてみます。

1.シーケンシャルウィンカー

「N-BOX カスタム」で採用しているので、導入にそれほど壁はないと思われたが、装備されなかったライバルである「C-HR」は導入済み。

2.リアシート用のUSB電源

リアシート用にシガーソケット電源を相変わらず採用している。スマートフォンの普及率を考えるならUSB電源にするべき。

3.リアシートの形状

フロントシートは形状が変更され体にフィットする形になったが、リアートは公園のベンチのようなフラットな形状でサポート性が良くない。好みにもよるが多くの人は、もう少し体を支えてくれるシートが疲れないと感じるだろう。

4.Honda SENSINGの機能

Honda SENSING が全車標準装備となったのは良いのだが、ACCの機能が「ステップワゴン ハイブリッド」の全車速対応型ではなく、30km/hでキャンセルされてしまうタイプとなった。渋滞時での使用を考えると全車速対応型が望ましい。

「ヴェゼル」の予防安全性能評価を考えてみました。

ホンダ「ヴェゼル」の予防安全性能評価を考えてみる | tatumiの車探訪記
ホンダ「ヴェゼル」の2017年度予防安全性能評価が、自動車事故対策機構より公表されました。「ヴェゼル」が搭載する衝突被害軽減システム「Honda SENSING」は、ミリ波レーダーと単眼カメラで障害物を検知し、ドライバーに危険回避行動を促すとともに緊急ブレーキを行うものです。2018年2月のマイナーチェンジでは、「Ho...
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